【イシューからはじめよ】2.3.4 ストーリーラインの2つの型
論理的に検証するストーリーをつくる時、そこには2つの型がある。ひとつが「WHYの並び立て」、もうひとつが「空・雨・傘」と呼ばれるものだ。
「WHY」の並び立て
最終的に言いたいメッセージについて、理由や具体的なやり方を「並列的に立てる」ことでメッセージをサポートする。
たとえば、「案件Aに投資すべきだ」と言いたい場合、少なくとも以下の3つの視点が必要になり、それぞれの「WHY」を並び立てる。
「なぜ、案件Aに魅力があるのか」
市場あるいは技術視点での展望・成長性、経済的な想定リターン、相場から見たお買い得度、不連続的な経営リスクの有無とレベル感など「なぜ、案件Aを手がけるべきなのか」
関連事業におけるその案件のもたらす価値、スキル・アセット・スケール、あるいはその他の競合優位性、参入障壁の生み出しやすさなど「なぜ、案件Aを手がけることができるのか」
投資規模、投資後のハンドリングの現実性など
ここでも「あの論点はどうなっているんだ」と意思決定者や評価者から攻撃されることを防ぐために、重要な要素を「ダブりもモレもなく」選ぶようにする。
空・雨・傘
「空」・・・〇〇が問題だ(課題の確認)
「雨」・・・この問題を解くには、ここを見極めなければならない(課題の深掘り)
「傘」・・・そうだとすると、こうしよう(結論)
というようにストーリーを組んで、最終的に言いたいことを支える、というかたちだ。
「WHYの並び立て」であれ「空・雨・傘」であれ、最終的に伝えようとしていることを、いくつかのサブ的にメッセージによって支えている構造をしているため、ビジュアルで表現すると次図のようにピラミッドのかたちになる。
このように話を構造化して伝えることができているならば、気にするほどのものではない。