10/12 掌編の矛盾に書きながら気づく
5時40分に起きて、花壇の手入れをしてからランニングへ。Audibleで桂望美先生の『地獄の底で見たものは』を聴きながら、久しぶりに林の中の遊歩道まで行ってきた。
夏の間は虫が多くて避けていたのだが、この時期になると木々や花々が目を楽しませてくれて心地良く走れる。ただ林にやたらとたくさんジョロウグモが大きな巣を張っているのが少し怖い。
帰宅してメルマガを書き、ハロウィンのお菓子を吊るす飾り(子供達が小さい頃に手作りした)を追加で飾って洗濯物を干す。子供達は今日は全員自分で起きてきた。朝食を済ませてコーヒーを淹れたあとはパソコンとアイデアノートと資料本を抱えて寝室に籠り、仕事を始める。
週明けが締切のミステリー掌編の原稿、最初の2行だけ書いた続きを書く。掌編はかなり久々なので勝手が分からないが、通常の短編と同じく舞台設定と登場人物の関係性、置かれた状況などが分かるようにセリフのやり取りや地の文で説明していった。やはりこの冒頭部分が一番難しい。
昼まで掛かって5枚ほど進めたところで夫が昼食にお好み焼きを焼いてくれたので子供達と食べて、また仕事に戻る。この辺りから徐々に事件の話に入っていった。そして書きながら、プロット段階では気づかなかった致命的なトリックの矛盾にここへ来て気づく。
自分はミステリーの書き手だが論理的に物を考える方ではなく、大体が感覚で書いているため、こういうことが起こりがちである。しかし漫画原作者時代から《辻褄を合わせる》という局面をよく経験してきたので、この手のアイデアを出すのは割と慣れているし好きだ。
若干苦しいが、なんとか辻褄合わせの補足説明を入れつつ推理パートとどんでん返しを書き上げ、17時に完成。だが3300字(原稿用紙換算だと11枚程度)以内と依頼されていたのに、3700字を超えてしまった。
そこから推敲でオーバーした400字を削る。掌編なので無駄な場面があまりなく苦労したが、セリフを短くしたり、長い説明を簡潔にしたりと細かく字数を減らし、18時半、3290字で完成となった。
夕飯は夫がとんかつを揚げてくれた。家族で『キングオブコント2024』を観ながら食べていたところ、午後に簿記2級の試験を受けに出かけていた大学 1年の長女から合格したとの報告。2級は難易度が高いと聞いていたのだが、頑張りが実って良かった。食後、駅まで迎えに行った夫がご褒美にシュークリームを買ってあげていた。
掌編完成の打ち上げと長女のお祝いにビールや自家製カクテルを飲みつつ『キングオブコント2024』の結果を見届けたあとは読書。昨日読み始めた『深淵のテレパス』を読み終わる。自分が目指す面白さと方向性が似ていて、最後まで楽しませてもらうとともに親近感が湧いた。
面白いという評判だけ見て予備知識なく購入したのだが、著者の上條先生は自分が昔から好きで読んできたWebメディア『オモコロ』のライターさんだそうで、ますます親しみを覚えた。
その後、貴志祐介先生の『さかさ星』を読み進めて23時半就寝。
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