マラウイの青年発明家のお家に行ってみた/アフリカの青年が夢を叶えるということ
アフリカ南部に位置するマラウイに僕は住んでいます。
マラウイの一人当たりのGDPは350ドルです。
日本は39,304ドルです。
マラウイと日本では、おおよそ100倍違います。
自分で「GDPと豊かさは違うんじゃない?」とブログに書いておきながら、GDPを持ち出すのも、あれなのですが、
おそらく、この国(マラウイ)で夢を叶えるのは、日本で生まれた日本人が夢を叶えるよりもハードルが高いのではないかと思います。
自分が、もしもマラウイに生まれていたとしたら、今と同じような人生を歩むことができたのでしょうか。様々な困難に直面し、色んなことを諦めていたかもしれません。
マラウイで努力をしている人を見ると本当に尊敬しますし、応援したくなります。
さて、僕がすごく尊敬しているマラウイ人の青年発明家エルトンくんを紹介する動画を作りました。
エルトンくんは、以前マラウイチャンネルにも登場した石川隊員が、教えている学校の生徒です。(石川隊員の登場回はこちら)
今回、エルトンくんの家にお邪魔をして、数々の発明品を見せてもらいました。彼の家はマラウイの中でも、所得の貧しい人が多く住むエリアにあります。
夏休みなどの学校が休みの期間を利用して、風車やラジオ局などを作っているエルトンくん。数々の発明品は本当に立派ですし、彼の持っている知識にも驚きます。動画では、そこらへんも紹介しています。
彼の発明は、新品のパーツを家電量販店で買って、家庭でDIY、とは違います。エルトンの発明品は、ほとんど道端に捨ててあった電子機器から拾ったパーツで作られています。本当にすごいです。
動画を見てもらえればわかるかもしれませんが、エルトンくんの家は決して裕福な家ではありません。マラウイの平均的な家です。
自分が彼の立場だったら、そんなことできたかというと、とてもじゃないけどできなかったでしょう。
日本に生まれて、学校に通わせてもらい、塾にもいかせてもらい、欲しい本を買ってもらえて、いっぱい勉強ができたから今があると思います。そんな日本で生まれた僕の努力と比較すると、エルトンくんの素晴らしさや努力には頭が上がりません。
さて、そんなエルトンくんの将来は、エンジニアになりたいそうです。当面の目標は、大学に進学すること、そのために奨学金を得ることです。
将来は「自分が働いて家族の生活を支えたい」と言っていたエルトンくんのこの言葉が忘れられません。
マラウイで生まれた青年が、どんな風にものづくりに励んできたか、そしてどんな夢を抱いているのか一人でも多くの日本人に見ていただきたいと思います。
*この動画の撮影は、新型コロナウイルスの流行が始める前に行いました。