身体中に鯉を泳がしている人たちに関する私の考察
僕の趣味はサウナです。
2年ほど前に後輩のサウナーとちゃんとサウナを入ってからというもの整いの素晴らしさに魅了されてしまった流行りには乗ってしまうタイプの人間です。はい。
そうはいうものの昔から温泉家族だった私たちは週に一度は昔から家族で温泉に行っておりサウナにハマってしまうのは必然と言っても過言では無い環境にいた事は間違いないはず。
ただ家族で行くと父も兄も何故だかサウナにだけは入らず僕だけが正解が分からずに1人で入っていたので、あの日からようやく正解を導いてくれた後輩には感謝しかない。
まぁ、サウナに行くと必然的に身体中に鯉や龍なんかを泳がせている人も多くて、いわゆるヤクザや反社と呼ばれる人たちなのかなと思っている。見るだけで威圧感は凄いものの特に僕たちに対して何か影響がある訳ではないし、温泉側としてもそういう人たちを入浴禁止にはしていないし共存していくのが世の常というものなかなかと思っている。
そんなサウナーとしてある温泉に行った時の話。初めて行くサウナに心を浮つかせながら入ったサウナはあまりの広さに驚くとともにサウナに入っている8割が身体中に鯉を泳がせている人達でその中にボス格と思われる人が2名。談笑はその2名を除いては許されないと言わんばかりのすごい雰囲気の中に入ってしまった僕は確実にサウナで流す汗とは何か違うものを流しながらとてつもない12分を目指していく。
いつもよりも早く、あぁ、もう無理
出ようかなと立ちあがろうとした瞬間に外から子分の1人がサウナ室のドアを開けて
(お疲れ様です。私はこれで先に失礼します)
と叫び出したので、へ?ここ事務所か何かでしたか?と思うものの出入り口を閉鎖されており退室のタイミングを見失ってしまう。
しかもボス格の1人が
(お?もう少し入っていけや〜笑笑)
と笑えない冗談を飛ばして子分も固まりながらサウナへ入室する羽目に。
またその一瞬で中に入っている子分たちが目配せをしながらボスよりも先に出る事は許されないぜ?と謎の団結意識が生まれており益々出ることができなくなってしまった。
結果的にその数分後にボスが退室することで九死に一生を得る形となったが退室する時の私の目からは確実に汗ではない何かが出ていたと思う。
僕の好きなMr.Childrenは海にて、心は裸になりだかるという曲をだしている通り、身体中に鯉を泳がせている人達は限られた環境の中で裸になりたがっている、もしくは整いたがっているんだと感じた。
悪い人たちではない、むしろ礼儀正しく、それでいて上司の顔色を伺い空気が誰よりも読める人達なんだろう。よくじいちゃんやばあちゃんが孫は目に入れても痛くないみたいなよく分からない愛情表現を使ってた。多分鯉も池で泳がせるんじゃなくて身体中で泳がせても痛くないみたいな最上級のよく分からない愛情表現を体現した優しい人達なんだと思う。
ロッカーで着替えている時にボスの内股に美波と墨が入ったのを見て多分愛妻家だな、うん素晴らしい世界じゃんと何よりも整って帰ったとあるサウナ記録。