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人の作り方/転ばない方法

「最近ちょっとした段差や階段なんかで
 つまずきやすくなった気がします」

「階段で転んでケガでもしたら大変じゃろ
 若いときはそれほど気にならんじゃろうが、
 年を取ると回復が遅いからのう」

「そうなんです気を付けてはいるんですが...」

「では普段の道路を歩くときはどうじゃ?」

「と言いますと-」

「普通に歩いてるときじゃ、転ばないように意識して
 歩いておるのか?」

「普通に歩いているだけですが」

「だからダメなんじゃ、どこを歩いていても
 転ばないように意識すれば、つまずく機会も
 減るじゃろうに」

「でも平地で意識する必要なんてないでしょう」

「バカモノ!脚を使ってることに変わりは無いじゃろ、
 逆に、なぜ平地と階段で分ける必要があるのじゃ」

「それは普通の場所を歩いて転ぶことがないから...」

「階段でつまずき始めて、このさき一生も歩いて転ばないと
 言えるのかのう、むしろ一番歩くであろう普通の場所で
 意識して歩けば、確率的には転んだりつまづいたりしない
 はずじゃ」

「それはそうですけど誰もそんなことしてませんよ」

「他人は関係ない、ケガしたくなければ自身で行なえば
 よいのじゃ、例えば立ち振る舞いが綺麗とか言われる人が
 いるじゃろ、あれと同じじゃ、歩くときも踵からつま先へと
 地面を蹴るように意識すればよいのじゃ、適度な運動にもなる、
 同時に膝のクッションを意識するとよいのじゃ」

「へえ-そうすれば転ばないんですか?」

「知らんがな」

「...」



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