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【短文レビュー/邦画新作】『カオルの葬式』湯浅典子監督・・・シーン単位では適度に嫌な気分になるブラックコメディなのだが

トップ画像:(C)PKFP PARTNERS

監督:湯浅典子/脚本:湯浅典子、西貴人
配給:ムービー・アクト・プロジェクト、PKFP PARTNERS/上映時間:100分/公開:2024年11月22日
出演:関幸治、一木香乃、新津ちせ、足立智充、田中モエ、滝沢めぐみ、川島潤哉、蔵本康文、木村知貴、大岩主弥、錫木うり、黒沢あすか、原田大二郎

10年前に離婚した元妻が交通事故で死亡し、遺言により喪主を務めるため岡山の片田舎へやってきた男の話。シーンのひとつひとつは、生前の回想シーンを含め、適度に嫌な気分にさせてくれるブラックコメディではある。だが、全体を通してみると、あまりに説明が足りず、単発のエピソードを不穏で音量の大きいBGMによって繋いでいるように感じる。東京でデリヘル嬢を送迎する場面から始まるのだから、通常のプロットであれば東京に戻ったところで終わらせるはずだが、そうはならず不思議なところに着地している。構造に気をてらっている割には狙いが掴み切れない。

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