【エンタメ日記】『北極百貨店のコンシェルジュさん』『キングオブコント2023』『毒入りコーヒー殺人事件』ほか 2023/10/20~10/29
2023/10/20(金)
【邦画新作アニメ】『北極百貨店のコンシェルジュさん』板津匡覧監督
新宿バルト9にて鑑賞。
様々なサイズの動物のキャラクターが客として登場することもあって、人間である百貨店従業員がアップになったりロングになったりと極端に動き、それだけでアニメの快楽は存分に味わえる。内容は新人コンシュルジュが走り回りつつ知恵を絞る定番のお仕事奮闘成長劇。ただ、『マスカレード・ホテル』などでも感じたことだが、客のどんな要望にも答えるコンシェルジュという仕事は、今の風潮からすると「クレーマーを助長させる存在」にしか思えず、飲み込みづらい面もある。一応、本作ではそちらにも釘を刺してはいるが。
2023/10/21(土)
【邦画新作】『お前の罪を自白しろ』水田伸生監督
グランドシネマサンシャイン・シアター11で鑑賞。ライブビューイング舞台挨拶付き。中島歩は、いずれトークバラエティ番組で重宝しそうだが、あまり素を見せるようなことはしてほしくない気持ちもある。
「大声を張り上げて上に楯突いて正義を訴える若い警察官」のように、青臭いアナクロ描写が多く、社会派としての厚みはハナから放棄して安いエンタメに徹している。それはそれでひとつの方向性ではあるが、女児が誘拐されている真っ最中なのに張り詰めた緊張感が無く単調なのは物足りない。それにしても、単に投機に失敗して自業自得で落ちぶれた人を「お上の政治闘争の犠牲になった市井の庶民」にするのは無理がないか。なお、意外と久しぶりの「キャスティングだけで犯人が解ってしまう」パターンでもあった。そんな端役に有名俳優を起用している時点でおかしいのだから。
【邦画新作】『リゾートバイト』永江二朗監督
グランドシネマサンシャイン・シアター3で鑑賞。舞台挨拶付き。上映前の舞台挨拶が終わって報道陣が退席するのと同じタイミングで前2列のお客さんがゴッソリと出て行ったのだが、アレは何だったんだ? ほとんどが10代くらいの女性だったが。
ネットに投稿された怪談「リゾートバイト」を原作とするホラー。後半に、それとは別のネットから生まれた怪異が現れる。鮫島事件、きさらぎ駅の次なんだから、それが来るのは当然か。その後半に暴れ回る怪異が、恐怖と馬鹿馬鹿しさが良い塩梅で混じり合っていて、とても楽しかった。ホラーの基本形として「恐怖に怯える前半」と「恐怖に立ち向かう後半」という構図があるが、その両方を同一人物がこなすための奇抜なアイデアが非常にうまく機能しており、伊原六花の身体的な魅力の引き出しにも一役買っている。
【TV】『キングオブコント2023』TBS
放送直後から方々で言われていたことだが、トップバッターのカゲヤマがケツを出したため「奇抜なインパクト重視」の流れができてしまい、爆発力のあるぶっ飛んだものが高評価となった模様。そのためシチュエーションで笑わせるタイプのファイヤーサンダーなどが割を食った。その中でも優勝したサルゴリラの一本目は、奇抜なインパクトとシチュエーションと細かい部分でのキャラクター作りの全てを抑えていたため、優勝は納得。ちなみに、個人的に一番面白かったのが蛙亭。決勝戦のネタの中で最もシチュエーションだけに絞ったコントで、現実にあってもおかしくない会話劇だったが、それまでの3組が作った流れに乗れず残念。あと、ジグザグジギーの「審査員をいじるネタ」(結果的の面があるとはいえ)は、コントとは何かを改めて根源的に考えさせられた。
2023/10/22(日)
【競馬】菊花賞
4番人気ドレッツァ(結果1着)を軸にしていたのに2番人気のタスティエーラを外す大失態。
【映画/Netflix】『赤ずきん、旅の途中で死体に出会う』福田雄一監督
安定の福田雄一イズム。ビックリするほど予想通りだったので、もうなんか逆にスゴい。でもまあ、背景のCGに金がかかっているだけで、鑑賞に耐えられる程度にはなるものらしい。ムロツヨシだけが「(特殊メイクのせいで)鼻呼吸ができない」と楽屋オチを叫んでいたが、楽屋オチを入れるのが悪いのではなく、ムロツヨシ”だけ”なのが問題なのである。それはつまり、劇中でリアリティラインの統一ができていないということなのだから。
【みんはやフリーマッチ】
ここ2週間の時事クイズ。ノーベル経済学賞、ロス五輪新競技発表、藤井総太八冠、文化勲章などなど。問題と解答を以下ブログにUPしました。
2023/10/25(水)
【ミステリ小説】『毒入りコーヒー殺人事件』朝永理人・著
大雨により孤立した山奥の一軒家に取り残される、主人公にとっては久しぶりに出会った家族たちと、招かれざる客が数名。10年前に弟が亡くなった過去を思い返しつつ一夜が明けると、1人が死体で発見される。と、王道パターンで始まり、様々な小道具の組み合わせにより、論理的に現在と過去の両方の事件が解決に導かれる。読者に対する構造上の仕掛けを含めて、きわめて王道に沿った「陸の孤島」モノの佳作。設定にオリジナリティのあった朝永理人の過去2作と比べると、その点では物足りなさを感じるかも。王道から外れるラストは評価が分かれそう。
2023/10/27(金)
【邦画新作】『唄う六人の女』石橋義正監督
TOHOシネマズ日比谷・スクリーン3で鑑賞。建物の外では『ボディガード』を野外上映していた。まったく興味がなくて申し訳ないくらいなのだが、東京国際映画祭の真っ最中なんですね。
長文レビューを以下ブログにUPしました。変な映画でした。
2023/10/28(土)
【邦画新作】『愛にイナズマ』石井裕也監督
新宿ピカデリー・スクリーン3で鑑賞。本当は朝イチで『こいびとのつくりかた』を観ようと思っていたのだが、舞台挨拶付きだったのでシネマカリテに着いたときには満席。土曜日はコレがある。
世の中から受ける仕打ちの連鎖に対して、ただただ鬱憤を溜めて、直接関係ないところで喚くだけで何も解決しない話は、そろそろ食傷気味ではある。せめてフィクションの中くらい、どうしようもない現実をぶっ壊すような爽快さを欲してしまうのだが、それも時代遅れなのだろうか(闇バイトの斡旋者をボコるシーンですらカットされている)。ところで、窪田正孝は、見るたびに変な人ぶりが加速している。具体例を挙げると、どんどん堺雅人に似てきている。
2023/10/29(日)
【競馬】天皇賞(秋)
イクイノックス無双。とんでもないレースが見れただけで満足。ジャスティンパレスを外したことなんか気にしてない。
【みんはやフリーマッチ】
自作ノンジャンル20問。難易度設定をミスして正解者ゼロが多発してしまい、申し訳ない。スポーツは本当に弱いので、自分で作った問題の難易度が自分でも把握できないのである。