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未来の自分たちのために

この記事は、PJさんのチャリティーイベントの一環である、「エッセイリレー企画」への参加記事となります。

<いただいたバトン記事>

拙い文章ですが、精一杯、次に繋がせていただきますっ!


とにかく必死の初ボランティア

私のボランティア活動の「最初」と言えば、東日本大震災での活動。
私自身も被災者で、震災当時は仙台市の中心街にあるビルの一室で仕事をしている最中でした。

当時の記憶ははっきりと残っていますが、それをここで書くには、まだ心の整理がついていないのが実情です。

とにかく、私は津波で多くの友人を失い、その友人たちを探すために震災から三日後の石巻市内にいて、道路から瓦礫を取り除く作業に従事してみたものの、できることにまだ限りがあり、立ち入れない区域も存在していて、私は二日で諦めて他の活動に従事することにしたのです。

それが「買い出し係」。
物資の入らなくなった太平洋側から、日本海側(山形県中心)まで赴いて食料、水、衛生用品、薬品、燃料を購入し、避難所を中心に配布する。

多い時で一日に四往復、これを繰り返しました。
自分で自分たちのためにする行動を「ボランティア」と言うのかどうかは別にして、積める限りの物資を運んで配りました。

何をしていいのか分からなかったけど、とにかく必死で自分にできることとして、物資を求めて秋田の方まで行ったりもしました。

今考えれば、他にもたくさん「やるべきこと」はあったようにも思いますが、実際に自分も被災者の立場として、当時の私にそこまで考える余裕はなかったです。何といっても「知識」が徹底的に不足していました。

そうした経験から、私の考えるボランティア等について、お話をさせていただきます。

今、自分にできることを

ボランティアにしても、チャリティーにしても、これが大前提ではないでしょうか?

どんなにやりたくても、「できないこと」は必ずある。
それは私が石巻市で経験した「二次災害の恐れ」だとか、「資格がない」からだとか、物理的、あるいは経済的に無理なことが、たくさんあるはずです。

だから「それ」を無理にやろうとしてはいけない。
自分が「無理なくできる」ことを「無理のない範囲」でいいから、

「まずはやってみる」

ということこそが大切なんだと思います。

そこで、私がお勧めしたいのは「防衛的ボランティア」もしくは「先制的ボランティア」とでも言いましょうか、「ボランティア資産を自分以外のところに振り向けてもらうための自己防衛活動」を行うことです。

すなわち、「災害に自分で備える」ことと同義です。
もちろん、これもできる範囲で。

ご存じの通り、日本はどこに住んでいようが、「災害」からは逃れられない運命にある、まさに「災害大国」です。

だから、誰でも常に「物心両面で災害に備えておく」必要性があると感じています。
そのうちの「物的備蓄」を自らで完結させることで、救援物資を他に回す余裕を作る、本当に困ってる方々のところへ届けてもらうことができる。

また、日頃からご近所で話し合って、いざと言う時の声掛けや高齢者やお子さんのいる家庭の避難・復旧補助、連絡体制の確立、避難所生活を想定しての役割分担など、物ではない形での連携を図っておく、というようなことです。

もちろん、現地に赴いて様々な活動に従事するボランティアも、経済的に支えるチャリティーも大切ですが、そこまではできない方でも、これならできるのではないでしょうか?

決して他人事ではない。

私の経験した東日本大震災、その前の阪神淡路大震災、北海道の奥尻島や新潟、その後も熊本や昨年の能登半島、つい先日は宮崎・高知の方面でも大きな地震が起きています。

南海トラフ地震や首都直下型地震も長年懸念されており、近年は「もしかして?」と思うような地震に心当たりがある方も、少なくないでしょう。

このように、「地震」だけを例にとってみても、被害は全国に及んでおり、またこれからも、いつどこで発生するかがわからないのが「災害」です。

なので、誰にとってもボランティアやチャリティーが「他人事」では済まされないのが、この日本という国なのです。

幸いにして、自分の代でそうした災害に見舞われることがなくても、子供の代、孫の代と考えた時、その確率は上がる一方でしょう。

少なくても公的支援の期待が持てるまでの「最低三日」は、なんとか自分たちで乗り切ることができるように、あらゆる方面から考え、備えておく。これこそが、まず最初に、そして誰にでも、いつでもできる行動であり、有事の際には「ボランティア活動」に赴くための「余裕」を生み出す「元」となるのではないかな、と思います。

周囲の雑音に耳を貸すな。

御時勢なのか、民族性あるいは一部の方々の炎上狙いなのかは分かりませんが、こうした活動をしていると必ずと言っていいほどに、「外野からの雑音」が聞こえて来ます。

実際に私も前述の配布活動をしていた時に、
「価格を釣り上げてる」「いい人ぶってる」「実はうまいこと儲けてる」などと、根も葉もないことを言われておりました。

そもそも、私は「無料で配布」をしておりました。
ただ、特に高齢の方などは、この「無料」がどうしても受け入れられず、気持ちとして金銭を渡されることもありましたので、それらを受け取っていたのは事実です。

「儲けたい」とか「元を取りたい」とかではなくて、「いる、いらない」の問答に取られる時間がもったいなかったからなんですが、やはりお金が絡むとそうした話が聞こえてきたこともありました。

その他にも、「偽善者」だの「ありがた迷惑」だの、いろいろ言われましたけど、なんと言われようと、まともに取り合ってはいけません。

「やらない善より、やる偽善」

です。

腹立つし、悲しくなるし、やるせない気持ちになりますが、相手も被災していて、心の余裕がないんですよ。きっと。

有事に際しては、とにかく何より大切なのが、この「心の余裕」だと思います。

言うのは簡単。
でも、実際に不便な生活、見通しの立たない先行きを目の当たりにすると、これがなかなかに難しい。

それでも、感情のままに行動したり言葉を発すると、それでなくても殺伐とした雰囲気が、ますます暗く、沈んだものになるのも事実です。
だから、いつもよりほんの少しだけ、優しくなりましょ。
ね?

noterのあなたにも、できることがある。

こんなことを私が言うのも大変おこがましいんですが、PJさん、そしてパラレルジャンクションさんのこの企画。
ぜひ、noterの皆様で盛り上げて「思い」を能登半島の皆さんにお届けしましょう!

こういう時こその、「発信力」じゃないですか?
こういう時こその、「絆」じゃないですか?

「未来の自分のため」にも、バトンを繋いで参りましょう!

そんな気持ちでおります・・・。


さて、バトンを次に繋ぐ頃合いになりました。
バトンを渡すのは、私も参加させていただいている「終活コミュニティ」の主催で、根強いファンも多い(と噂の)終活アドバイザーつよしさん。

広範な知識と豊富な人生経験で培われた種々のスキルで、このエッセイリレー企画にも一石を投じて下さるはず!

などと、若干ハードルを上げ気味で、バトンをお渡ししたいと思います!
よろしくお願いします!




というわけで、今夜はこの辺で。
おやすみなさい。
良い夢を見られますように✨✨✨

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八神 夜宵 |小説家
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