マネタイズより「真似たいズ」
「収益化のハナシかよ。聞き飽きたわッ!」
ちょっと違うんだな、これが。
最終的には「収益化」に繋がる点では同じだけど。
「真似たいズ」だからね。音は同じだけどビミョーに、イントネーションも違うからね。
わからないなら、真似しよう!
「新人教育」については、大企業ではメンター制度とか、インターンとか、「仕事を学べる機会」が多い昨今ですが、そうじゃない業界も未だに結構あるんです。
ひと昔前だと、「仕事は盗め!」なんて、今だとちょっと物騒に聞こえるようなことが当たり前だった時代もあります。
私はキャリアカウンセラーでもあり、学生の就職相談によく乗るんですが、学生の多くは「教えてもらって当たり前」の考えの方が多くて、「教えを請いに行く」と言うのが苦手な方ばかり、と言っても過言ではないです。
そもそも、「リアルに人と話すこと自体が苦手」と言う方も、結構な確率でいます。
そこで、「がんばって聞いて」と言ったって、そんな簡単にいくわけもないので、そういう方には、
「とにかく真似をして」
と伝えます。
これは、私が学んだ経験則でもあるんですが、「真似」って、とても便利なことで、しかも、子供時代に全員が経験していることなので、意外とすんなり受け入れてもらえる。
「『真似たいズ』が、いずれ『マネタイズ』に繋がるからね!」
難しい言葉じゃなくて、ちょっと冗談めかしたところから入って、興味を引いてから次のステップへ。
「デキる人」を探せ!
まずは、その仕事で「一番デキる人」を探します。
実際の能力はどうでも良くて、「その場で一番輝いてる人」を見つけて、その方の真似をする。
「あ、この人、動きがいいな」
「うわ、仕事が速い」
そういう人を見つけたら、しっかり観て(見て、ではない)、動きを真似していく。
それを続けていくうちに、自分で「こうした方がやりやすいかも」「こっちの方が効率的かも」と言う部分が見えてきます。
真似をしながら、自分仕様への「最適化」を図るワケです。
その過程で、自然と学んでいくんですね。
まず、試してみる
それが見つかったら、まずは試してみる。
物怖じしてはいけません。何かの時に責任を取る方は、きちんといます。
小さなことでも、まずは試してみましょう。
そして、実際にどうなのか、きちんと検証しましょう。
この頃には、おそらく他の方があなたを放っておかなくなっているはず。
「それ、どうやってんの?」
「今度の子は、できるねぇ」
そんな声を掛けられ、ウワサが聞こえてきていると思います。
ボーっとしててはいけません、チャンスです!
あなたは今、「優位」な立場に立っています。
「偉そうにしろ」と言ってるわけではありません。
「優位に立った時こそ、下手に出る」
これです。これで、あなたの他者に対しての「人物評価」がいい方向に変わっていきます。
そうなれば、仕事自体が楽しくなってくる。
「仕事の楽しさも辛さも、ほとんどが職場での人間関係に起因する」
ということを、忘れずにいて下さい。
常に次のターゲットを探す
少し話が逸れました。
検証結果が良好なら、少なくてもその仕事は「あなたのモノ」になっているはずです。
しかし、そこで立ち止まってはいけません。
「常に次の『真似たいズ』ターゲットを探す」
ここが大切です。
ここでサボるか、もう少しがんばるかで、後々の「自分のマネタイズ」に大きく差が出てきますから、気を抜かずにいきましょう。
その職種での二番手の動きでもいいですし、リーダーの動きでも、今の仕事を引き継ぐ先の職種でも構いません。
常に「次」「先」「上」を意識することを忘れないようにしましょう。
「真似たいズ」から「マネタイズ」へ
これを繰り返していけば、あなたの給与は上がっているはずです。
直接的な「労働力」を「現金化」する作業は、完成に近づいていきます。
効率的に「給与」を上げるには、「昇進」が一番の早道です。
仕事の内容も「管理」が入って来ますので、より大変にはなっているでしょう。
「真似たいズ」の対象も、以前に「上司」と呼んだ方々になっているのではないですか?
最後に、これは極論です。
真似をしろ、とは言いません。
「三年結果を出して、割に合わないと思えば転職を考える」
と言うことは、頭のどこかに置いておいた方がいいと思います。
勘違いしないで欲しいのは、「結果を出して」というところです。
私は、「結果を出した気になって」転職して失敗した方を、それこそたくさん知っています。
「なんだか合わないから辞める、人手不足だし、すぐ見つかるだろ」
のような安易な考えで転職し、待遇も給与も低くなり、また辞めるを繰り返して、気付いたら派遣会社で日雇い労働、なんて言う方々を。
これは、特に新卒の方に申し上げたいのですが、
・「新卒」と言う肩書は、あなたを5割増しに見せてくれる
・ 25歳を過ぎたら2割減にしか見られない
という「事実」です。
大企業の中には、「中途採用を一切しない」会社もあるのです。
つまり、「新卒」以外では、「役員」としてしかその会社の一員になれません。もちろん、やり方はありますが、それはほんとに「選ばれた」人だけの物だと思っていて下さい。
ですから、最初の就職先は、慎重に選んで下さい。
「めんどくさいから、ここでいいや。そこそこ給料出るし」
みたいな考え方は、本気で一生に影響を与えます。これは、断言します。
もう、「人生で一番考えた」ってくらい、考えて下さい。
ご両親、先生、親戚、私たちのような職種の人やハローワーク、とにかくなんでもフルに活用して、情報を集め、吟味して、悩み抜いて下さい。
もちろん、希望しても向こうが受け入れてくれない場合、自分としては不本意な就職になるでしょうが、それはもう、仕方のないことです。
あなたよりも、がんばった人がいた
というだけのこと。
だからと言って、負けではありません。
与えられた場所で、輝けばいいだけのことですから。
また話が逸れました。
そういう場所(成果を給与に反映してくれない会社)に、長くいることはありません。
自分が「もっとチャレンジしたい」と思い、「そのためのリスクを引き受ける覚悟がある」と言うのなら、情報を集め、より良い環境を目指すのは、決して悪い事ではありません。
独立起業する、という選択肢も、もちろんあります。
「真似たいズ」はOODAループ
さて、ここまで読んで頂いて、ピンと来た方はいらっしゃいますか?
この「真似たいズ」、ちょっと間抜けっぽい名前にはなってますが、実はきちんとした理論の上に成り立っています。
それが、OODAループです。
O・・・デキる人を探す
O・・・真似をする
D・・・いろいろ試してみる
A・・・検証する
そして、二周目の「O」で「次のターゲットを探す」です。
OODAループの解説については、あえて省きます。
noteでも、たくさんの方が解説をしてくれておりますので、ご自身で「分かりやすい」という記事を探して下さい。
検索サイトで「OODA」と打ち込んでも、たくさん出てきます。
同じような理論に「PDCAサイクル」がありますが、個人のキャリア形成については、「OODAループ」の方が、より実務的で実践しやすいのではないか、と個人的には考えています。
さいごに
「仕事での気づき」ということで、私の体験談を書いていこうと思っているうちに、いろいろと悔しいことを思い出して、脱線しまくった上に、なんだかわからない記事になってしまいました。
職業相談を担当した学生が、半年もしないうちに
「辞めてきました」
って、また私のところに来るの、本気で悔しいんです。
理由は人それぞれなんですが、いつも「辞める前に、まずは立ち止まって、いつでも相談に来てね」と送り出すのですが、どうも結果・結論を急ぎ過ぎる若者が多くて、来た時には「辞めてきました」なんですよね。
こうなると、私は完全に無力です。
それが悔しい。
そしてまた、そういう子に限って、私の「アフターサービス面談」を利用しないですっぽかすから、なお悔しい。
「伝えたつもり」になってるんですよね。
実際に伝わってない、ってことなんです・・・。
高校、大学の3年生の就職組は、もう活動を初めている頃だと思いますが、めんどくさがらず、手間を惜しまず、本気でがんばって欲しい!
自分たちの「未来」に、手を抜かないで欲しい!
そんな思いが、少しでも伝わることを願って、この辺りで筆を置こうと思います。
ここまで読んで下さった方、ありがとうございます。
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