異説 猿蟹合戦(1分で読める小説)➕ツッコミ
猿は空腹であった。
食べる物は何も無い、手に有るのは柿の種だけ。
「お腹、すいたな〜」
と、嘆いていた時にカニと出会う。
見るとカニがオニギリをハサミに挟んでいる。
「カニさん、そのオニギリどうしたの?」
「これね、道に落ちていたのよ。ゴミ箱に捨てに行く途中なの。」
「捨てるなんて、もったいよ。僕にちょうだいよ。」
「でも、腐っているかも知れないよ、このオニギリ。」
「この、柿の種と交換してよ。これを埋めて育てると、柿がいっぱい出来るよ」
「うん、解ったオニギリと交換しよう」
と、猿はオニギリと交換してもらう。
だが、猿はオニギリを食べ食中毒で死んでしまう。
その状況を何も知らない子猿は、カニに親猿が毒殺されたと思い込む。
「憎きカニの奴め。親の仇は必ず打つ」と決意する。
その頃、カニは柿の種を家の庭に埋めて丹精に育てていた。
「あれが、父猿を殺した憎きカニか!」
猿は、カニを捕まえて茹でカニして食べてしまう。
親カニを食べられてしまった、子ガニが今度は子猿の寝込みを襲い
ハサミで猿を切り刻む。
復讐は復讐を呼び、その戦いは孫の代まで続いて行った。
柿の木だけが、立派に育ち今はタワワに実を付けている。
[ツッコミ]
どこにボケがあるの!