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可笑しなお菓子(最終回)ユニシロシリーズ
次の日、早々に松原千恵子はユニシロ雑貨店に
出向いて行った。
出来たばかりの[可笑しなお菓子]を、
袋に詰め嬉しいそうに、
楽しいそうに弾んだ心で
ユニシロの扉の鍵を開け中に入って行く。
松原千恵子もこの[可笑しなお菓子]を
朝食の時食べてきたのだった。
彼女の気分は高揚し、
何でもできる気持ちになっていた。
店主はまだ寝ているのか店には誰も居ない。
時計を見ると午前6時30分。
店の開店が9時であるから、
かなり早く来てしまった。
店主は店の中にある一室で暮らしているのだが、
店主以外は入った事が無い。
千恵子は店主が起きてくるまで待っていた。
店の椅子に腰掛けて、
千恵子は思いを巡らしていた。
…この[可笑しなお菓子]きっと売れる。
だって、こんなに気持ちが良いだもの。
私がこんなに明るくなるんだもの。
きっと売れるわ。そして私は大金持ちになるわ…
彼女は夢を膨らませていた。
「どうしたんだい、こんな朝早く出社してきて・_・」
と、千恵子を見るなり声をあげてくる。
「店主、[可笑しなお菓子]出来ました。」
と、声を張り上るが、
店主は冷たく
「あぁ、あれか!僕は何も可笑しな事は無かったけどな」
「店主はいつも明るいからですよ。私を見てください。
いつもと違うでしょ。」
「確かに君は変わったね。でも個人差があるんじゃないの。
効果ある人と無い人が出るんじゃないの」
と、乗り気がない。
いつもなら、インチキめいた物でも平気で売る店主である。
なのに今回は慎重に構えている。
「売りましょうよ。絶対に売れるって。これを食べると
明るい気持ちになります。是非売ってくださいよ」
「君が売りたいのであれば、売れば良いよ。
僕は知らないよ。インチキと言われても。
責任持てないよ」
と、言う事で[可笑しなお菓子]を
ユニシロで売り出す事になりました。
いったいどの様な結幕となるのでしょうか?
「神のみぞ知る」ですかね?
果たしてボーンは知っているのでしょうか?
この続編は題名を変えて書くつもりです。
知らんけど。