恋人と観た中秋の名月#ボケ学会(1分で読める小説)(400字)➕追伸
去年二人で観た中秋の名月。
あれが君との最後のデートだったね。
君と知り合ったのは去年の夏の浜辺。
ビキニがとってもセクシーで
多くの男達の目を奪っていたね。
僕も奪われたよ、君のしどけないポーズに。
僕の告白を君は簡単に受けてくれたね。
僕は不思議に思ったのだけど、嬉しかったよ。
君と一緒に観た花火。
綺麗だったね。
そして一緒に観ようと約束したね、
中秋の名月を見ようと。
空に掛かるお盆の様な満月。
何故か君は、夜なのにサングラスしていたね。
君は言ったね。
「月の光が目に痛い」
と、今となったら君の言葉が解るよ。
繋ぎ合った手と手に力を込めて握ってくれた君。
僕は満月を見つめていたよ。
君は、そっとサングラスを外したね。
僕は気づかなかったよ、サングラスを外した事を。
君の爪が僕の手に食い込んできたの。
痛いと思っていたのだけ
我慢していたよ。
横に居る君が何故か・・・。
僕は美味しかったかい?
僕で満足できた?
君は狼女だったんだね。
追伸
男は狼女に喰われたのか?
それとも、難を逃れたのか?
いずれにせよ、狼女は男を狙っているかも知れない。
男性の皆さん、綺麗な女性の誘惑には充分に気を付けて下さい。
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