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rasen
はちみつ(1分で読める小説)#ボケ学会
はちみつは、蜜蜂たちが集めた物。
なのに、人間達が食べている。
一生懸命働いて集めて貯めた蜂蜜なのに、
人間に奪われてしまう。
この理不尽な現実に蜜蜂たちの怒りは
頂点に達していた。
人間に対して怒りを抱いていたのは、
蜜蜂たちだけではなかった。
地球生物達の頂点に君臨する人間は、
好き放題に生活し、自然環境を破壊し
異常気象まで起こしている。
それを人間達は知りながら今までの
行動を変える事は無い。
このままでは、地球が破壊される。
地球の生き物達は一致団結し人間達に戦いを挑んだ。
鳥達は人間を見ると上空から糞を落とす。
それだけでは無い、急降下して頭をくちばしでコツく。
クマンバチは人間を見かけると、大群で襲う。
鶏は卵を産むのを辞めた。
飼い犬までも野犬の如く飼い主を襲う。
和牛は肉にされるのを察知したのか、
飼育員を襲う。
ありとあらゆる動物達が人間に反旗翻したのだった。
人間は怖くて外に出る事が出来ない。
不安を抱えたまま、
世界各国の軍隊は動物相手に戦争をする事になる。
そして、人類は陸上の生物達を駆逐した。
勝利に湧き上がる人間達だが、空にはスズメ一匹いない。
昆虫は蚊や蝿すらもいない。犬や猫も居ない。
蜜蜂たちも居ない。蝶も昆虫も居ない。
やがて、植物の授粉は行われなくなり地球上の
植物の数も激減した。
その時人間達が初めて気づくのであった。
生物は全て関連し助け合い生きていた事を。
人間だけでは生きていけない事を愚かにも、
現実となって知るのであった。
と、こんな妄想をしながら
僕はパンに蜂蜜を付けて食べてます。
蜜蜂さん、今日も美味しい蜂蜜をありがとう。