弱っている子どもたちを、さらに追い詰める法改正を食い止めたい【#ちょっと待って共同親権】
週末から今日まで、Voicyさんのホットトピックのテーマが共同親権ということで、私自身これまでにもいくつか配信してきましたが、改めてお話しさせていただきました。
↓ホットトピックとは、5分程度の短い配信で要点だけをまとめて話すトークテーマです。
22万近くの反対署名が集まっているのに、異例の速さで法制化されそう
今回の共同親権とは「パッと聞くと良さそうに聞こえる“共同親権”」という言葉選び、そして大手メディアがほとんど報じないことで、現在すでに22万近くの反対署名が集まっていますが、これまでにないスピードで法制化されそうになっています。
もう本当に時間がなく、一人でも多くの方に知っていただきたいです。
鴻上尚史さんが、『AERA dot.』でこう書いてくださいました。
私は自分自身が子連れ離婚をしたシングルマザー経験のある母親として、DVやモラハラ夫から子どもたちを連れて逃げた母親たち、またはこれから逃げようと怯えている母親たちのことを思った発信を中心にしてきましたが、
今日、Voicyパーソナリティあずさんの配信『共同親権問題における「真の弱者」は誰か?』を聞いて、それこそが最も大事だという話を自分がしてこなかったことに思い至り、反省しました。
太田啓子弁護士のVoicy『共同親権で子どもがかえって貧困になるケースがある』でも取り上げられていましたが、今回の拙速な共同親権の導入により、子どもたちがますます貧困に追いやられるケースの増加が容易に想定されます。
太田弁護士が取り上げられていた具体例は、「世帯年収が約910万円未満だった場合に高校の授業料が無償化される“高校無償化”」制度についてです。
もしこのまま離婚後共同親権になった場合、別居していても親権者である父母の合算になるため2名分の所得で計算され、所得が約910万を超えるとこの「高校無償化」の制度の適用外になるということが、文部科学省の担当者の回答によって明らかになったそうです。
養育費の不払いが約7割と言われる日本で、これはあまりにも危険なのではないでしょうか。
↓ 4月5日衆議院法務委員会の書き起こし参照
日本のDVは年々増加している。“DVの見極めを家裁に丸投げ”は危険すぎる
婚姻中に良い関係を維持できなくて離婚した夫婦が、離婚後に共同で養育するのは難しいと思います。話し合いができる夫婦は現行制度で自分達のやり方で共同養育できています。
↓私自身の話をしました
法律は、弱い者を守るためにあるはずです。
ですが、この共同親権は「DV加害者が武器を得る制度」になり得るという理由で反対されています。
私は、激しい体罰、暴言などで傷つく、傷つけられる子どもたちを守ることを最優先にしたくてこの法制化に反対しています。
実際、日本国内でのDVは年々増加しており、
●女性の約10人に1人は何度も配偶者からの暴力の被害を受けているという結果も出ています。
●コロナ下のDV相談件数は増加しており,全国の配偶者暴力相談支援センターと後述する「DV相談プラス」に寄せられた相談件数を合わせると,令和2(2020)年度は19万0,030件で,前年度比で約1.6倍に増加している。
上記の出典:内閣府男女共同参画局白書(令和3年版)
共同親権推進派は、法制度を確立したら、DVをどうやって除外するのかなどは家庭裁判所に丸投げする様子。
でも、家裁のマンパワー不足は近年非常に問題視されているところですよね。当然、すぐに裁判ができるはずはないわけです。
弁護士ドットコムが会員向けに実施したアンケート調査では、『(共同親権改正法案が)たたき台どおりに改正された場合、8割が「家裁はうまく機能しない」』と回答したそうです。(出典)
家庭内の暴力に苦しむ子どもや、その保護者を追い込む、一番弱っている人たちをさらに追い詰める法制度であることが非常に懸念されてなりません。
メディアが全く報じない理由
私も実際にメディア関係者から聞きましたが、「粘着質な嫌がらせや攻撃が大量に来るから、共同親権についてはなかなか報じられない」という話があります。
実際、署名が2万件以上集まっても、メディアはほとんど報じていません。
こんな逆風の中でホットトピックを立ち上げてくださったVoicyさんには本当に感謝の気持ちでいっぱいです。
今こそが、声を挙げる最後のチャンスです。
私は、どの政治家が連帯してくれたかをはっきり見続けています。
正しい知識を付けよう
日本は国連から共同親権を勧告されている?
→勧告されていません。
海外では共同親権?日本もそうすべき?
→いいえ。現行で共同監護ができるので必要ありません。日本の離婚後の単独親権は、欧米諸国の「共同親権」と大きく相違していません。
など、離婚を多く手掛けられている弁護士さんや専門家による情報がわかりやすくまとめられている「ちょっと待って共同親権」のサイトをぜひご覧ください。