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映画「ホテル・ムンバイ」の崇高さ

「目黒シネマ「ホテル・ムンバイ」。インド映画なら見逃せないと鑑賞。しかしながら、この映画はインドを舞台にした、オーストラリア人監督による作品だった。https://gaga.ne.jp/hotelmumbai/
 「ホテル・ムンバイ」は2008年にインドのムンバイで起こったイスラム過激派による実際のテロ事件を素材にしている。駅、病院、ホテルで銃撃や手榴弾による無差別攻撃。この映画は襲撃された五つ星ホテル=タージマハル・パレス・ホテルの現場を、従業員や宿泊客の立場から見たドキュメンタリー。完全制圧されたホテルに、地元警察では歯が立たず、1300km離れたデリーの特殊部隊はいつになっても到着しない。その間に次々と殺戮されてゆく従業員と宿泊客。それでも従業員たちは、宿泊客を守るために、逃げずにホテルに残る。パニックになる宿泊客をVIPルームに集めて立てこもる。幾多の修羅場に心臓がキュンと縮む。恐怖にすくみながら、最善を尽くす従業員たちの崇高さに落涙。同時にテロの道具にされて、最後は全滅する若者たちにも同情。権力は安全な場所にいて、常に非情である。

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