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広島カープは投手王国

 NPB=日本プロ野球機構のセ・リーグで、7/27に広島東洋カープが10連勝で首位に立った。首位だった阪神タイガースと最大9ゲームあった状況からの逆転である。阪神タイガースとDNAベイスターズが調子を落としたということもあるが、正直ファンとしても信じられない。何しろ丸佳浩、鈴木誠也という主砲が抜けてから大砲がいない。秋山翔吾が入ってくれたが、俊足巧打のタイプである。
 ここにきての躍進は、明らかに投手陣の充実である。先発陣は、エース大瀬良大地、防御率と最多勝のトップをゆく床田寛樹、2021年の最多勝投手だった九里亜蓮、2020年の新人王だった森下暢仁、ドンドン良くなってゆく森翔平、頼れる外人アンダーソン。先発陣として完璧な6本柱が確立している。そこに加えて野村祐輔、岡田明丈、薮田和樹、一岡竜司などの実力者が控えにいる。救援陣も島内颯太郎、矢崎拓也、ターリーたちが充実している。これに加えて調子を崩していた、2021年の新人王である栗林良吏が復帰した。まさに投手王国と言えよう。
 監督が変わるとチームのムードは一変する。新井貴浩監督は打撃の人である。だから投手陣の好調は投手コーチの功績だろう。一軍投手コーチは、菊地原毅、横山竜士。いずれも高名だった人材ではない。しかし有能なコーチを発掘して、腕を振るわせるのも監督の能力であり、手腕である。そしてスカウト陣が凄腕。甲子園や東京六大学のスターばかりを追わない。野球の試合は8割ピッチャーで決まると言われる。大砲のいない超地味な球団を、シーズン終了まで、新井貴浩監督がどこまで導くかも楽しみである。


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