鰹節を究める「かつお食堂」
小伝馬町「田そば」で「鰹節ご飯」が食べられなかったのだが、それに類するメニューを渋谷「かつお食堂」で発見した。渋谷駅からは桜丘の坂を登り、インフォスタワーを右に曲がって坂を下って徒歩10分。渋谷というか代官山というか微妙な位置。店名が書いた木札を見て地下に降りたところにお店がある。店内に入っても忙しいのか、しばらくは放置。声をかけると応対してくれる。店内には鰹漁師の映像番組が流れていたりして、ちょっとした鰹博物館。
定食は「鰹節ご飯」と「味噌汁」のセットで、オプションに「生卵」と「鰹の腑の唐揚げ」を選べる。この日はお目当てだった山葵はなし。自分は欲張って両方追加。鰹節は2種類出て、黴で発酵した鰹節と(向かって左)、発酵していない鰹節(向かって右、スーパーで売っているのは後者)。いずれも指宿産とのこと。若く見目麗しい女性店員が、捻り鉢巻きも凛々しく目の前で削ってくれるパフォーマンス。削り立ての鰹節がふんわりとご飯の上に盛り上がる光景に、来店客全員が「おぉ〜」と盛り上がる。塩をまぶして食べるよう薦められるが、これがまあ美味いことこの上ない。隣のカップル客のうち男性は2杯目に突入。発酵タイプの鰹節を食べ終えた頃に、非発酵の鰹節を盛り付けてくれる。プロでないのでハッキリ違いはわからないが、やはり発酵タイプの方が「天使の羽」っぽい。生卵は米を食べて平飼いで育った鶏の卵。薄い山吹色で、脂のような水泡が浮いている。ただものではない雰囲気。鰹の腑の唐揚げは、癖のない、それでいてボリューム感のある副菜で気分がハイになる。
11:30頃にお店に入ってスンナリ座れたのだが、その10分後くらいに行列になり、12:02にお店を出た時にはソールドアウトになっていた。一つのことを究めるということは、こんなにも人を魅了するのであることを実感。https://s.tabelog.com/tokyo/A1302/A130204/13180804/