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六道慧「公儀鬼役御膳帳 外待雨(ほまちあめ)」、シリーズ遂に最終巻
六道慧「公儀鬼役御膳帳 外待雨(ほまちあめ)」(徳間文庫)。「公儀鬼役御膳帳」シリーズ最終巻。電子書籍版はこちら↓
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畏敬する父・多聞の突然の死。行方不明となった義兄弟たち。そして生死さえわからない何より愛する波留。一時は生きることにすら捨て鉢となったものの、父から受け継いだ鬼役として、無理にでも心を奮い立たせる隼之助。大御所・家斉からは、大茶会開催の指示を受ける。多聞から新たな潜入先と指示されていた茶問屋・山菱屋。そこには深く痛い苦渋の陰が垣間見えた。隼之助はそれを痛覚として感じ取る能力を備えていた。闇の背後にいるのはいったい誰か。そして黒幕は誰なのか。大御所・家斉、将軍・家慶、大藩・島津藩の駆け引き。一方でお庭番も鬼役派、将軍派、ハグレの三すくみ。果ては剣戟が迸り、弓矢に手裏剣が飛び交い、血潮が舞う。互いに縺れた糸の中で、解決の道を探る隼之助。真摯は謀事や恩讐を超える。懐の深さは怨念を凌駕する。父の教えを胸に、数多の難題を捌き、蓮華🪷を想う隼之助。来たるべき未来を見据えた隼之助に、本当に望む将来は果たして来るのか。
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