偉大なハワイの英雄「横綱・曙太郎」に天晴れ❣️
曙太郎が亡くなった。力士は短命であることが多いが、まだ54歳の若さである。一世を風靡したハワイ勢で、初の外国人横綱となった(第64代横綱)。米国名はチャド。優勝実績も11回。若貴兄弟と競い合った、相撲人気時代の最高の敵役だった。特に1993年の大相撲名古屋場所千秋楽で、優勝決定戦となる巴戦(横綱曙、大関貴乃花、関脇若乃花)は熱狂の渦だった。本人は病床で「若貴がいたから横綱・曙が生まれた」と話していたそうだ。しかし逆もまた真なりで「曙がいたから若貴が育った」とも言える。小錦275kgほどではないが、身長204cm、体重233kgと、武蔵丸235kgと並ぶ巨漢。ただ身長2m超えは曙だけだった。まさに黒船襲来のイメージだった。とにかくデカくて強かった。身体の大きさが逆にハンデとなった小錦(自分の身体を支え切れなかった)。曙は長いリーチからの突き押しで、相手が吹っ飛ぶほど強烈だった。引退後はいったん日本相撲協会に残ったが退職。その後に格闘技K-1に転身したが、負け続けて強くはなれなかった。しかし全日本プロレスに転向して、三冠ヘビー級王座となった。2017年に心不全で入院して以来の療養生活で、記憶障害もあった。波瀾万丈の一生だった。末期の一言がクリスティーン・麗子夫人に「I love you」とは、いかにも家族思いの曙らしい。偉大なハワイの英雄に天晴れ! きっと天国の土俵で、ライバルたちの訪れを待っていることだろう。