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池江璃花子選手の自由形

北島康介杯の女子50m予選で池江璃花子選手がバタフライで泳いだことに、一部SNSで炎上しているそうだ。「クロールで泳いでいる選手を馬鹿にしている」「バタフライで泳ぐなら決勝もバタフライで」などという非難が寄せられているそうだ。先日まで、あんなに「白血病を克服した」とか讃えていたのに、この手のひら返しだ。
 チッチッチ、これだから素人は困る。そもそも自由形はどんな泳法で泳いでも構わない。むしろ池江璃花子ならではの才気煥発なレース。そしてバタフライという泳法はかなり速いのである。平泳ぎはもちろんのこと背泳より全然速い。リズムに乗って泳ぐので速度が出る。各泳法のタイムを比べてみよう。男子の100m世界記録でも自由形が44秒84、バタフライが49秒45、背泳が51秒85、平泳ぎが56秒88である。自由形とバタフライは5秒差があるが、そもそも男子100m自由形が50秒を切ったのは1976年にジム・モンゴメリーがようやく切れたと結構遅いのだ。これを女子100mで見ると、自由形が51秒71、バタフライが55秒48、背泳が57秒45、平泳ぎが64秒13である。ここでもバタフライが2番目の速さである。
 高校水泳部で腕はクロール、脚はドルフィンキックの先輩(酋長という渾名だった)がいて、大会の時は他校の生徒たちから「あいつ、すげぇ〜❣️」と絶賛。彫りの深いイケメンだった酋長先輩は他校の女子生徒からも大人気だった。

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