高橋武夫著「イエスさま ラザロが病んでいますよ」
◼️2月7 テレビ体操、通算3197日目。尾久キリスト教会も非常事態宣言下にあって、会堂での礼拝は中止。牧師の高橋武夫先生によるzoom説教だけを日曜日に流している。この説教は、高橋武夫先生が刊行された念願の著書を題材としている。書名は「イエスさま ラザロが病んでいますよ」(発売・伝道文書販売センター)。先生の全114回の礼拝説教のお話が列挙。タイトルのラザロはイエスの友人で、イエスの恩寵で死から甦えっている。
1月31日の説教は「摂理の妙味」。聖書では創世記第45章1〜8節。この下りは、エジプト宰相であるヨセフの兄弟との再会シーンが描かれている。この再会には前段がある。ヤコブには12人の息子がいて、末っ子のヨセフをかわいがった。兄たちはこれを妬み、ヨセフを奴隷商人に売り飛ばした。ヨセフはエジプトに連れて行かれ、ファラオの侍従長の奴隷となった。ヨセフは侍従長に気に入られたが、無実の罪で投獄された。2年後のある日、ファラオの「七頭の痩せた牛が、七頭の肥えた牛を食べつくす」という夢の謎をヨセフが解明。「今から7年間エジプトは豊作だが、その後7年間は飢饉が続く。豊作の間に飢饉に備えよ」。ファラオはヨセフを宰相に抜擢。予言通り全ての国が飢饉に襲われた。しかし、エジプトには穀物が豊富にあり、世界中の人々が集まってきた。ヨセフの兄弟もエジプトに移住した。
再会に当たってヨセフを売った兄弟は制裁を恐れた。しかしヨセフは「神はあなたがたの命を助けるために、わたしをあなたがたよりさきにつかわされたのです」と兄弟を迎えた。これを高橋武夫先生は「摂理」と「因縁」に例えた。キリスト教で言う「摂理」とは人格=神の意志が関与する積極。仏教で言う「因縁」は宿命つまり自然に起こる受動。ヨセフによる兄弟の救済は「摂理」の為せる技であるとのメッセージであった。