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八重洲ブックセンター本店の閉店

自分はもはやリアル書店の未来を楽観的に信じているわけではないが、さすがに「八重洲ブックセンター本店が来年3月閉店」のニュースは出版業界人としてこたえた。既に出版業界はリブロ池袋本店、三省堂神田本店、紀伊國屋書店新宿南口店、ブックファースト渋谷店など都内の旗艦店を次々と失っている。もう残される超大型書店は、ジュンク堂書店池袋店、紀伊國屋新宿本店くらいしかない。八重洲ブックセンター本店は、三省堂書店神田本店よりも早い、単一店舗での巨艦店登場の先駆けだった。元々は鹿島建設の事業だったが、2016年にトーハンの傘下となった。2028年に周辺にできる高層ビルに出店予定とのことだが、時代の遷移を感じさせる現象だ。

https://news.yahoo.co.jp/articles/495c537c861f4bf0662a1848203a54b10c11ff59

 思い起こすと、宍戸常務がいらした頃に、健康食品の販売などでお世話になったことが出入りの始まり。復刊事業に従事してからも、当時の細田店長に頼み込んで怪獣復刻棚を作ってもらったり、筒井康隆先生のトークショーやサイン会を開催してもらった。徳間書店に移ってからも、唐橋ユミさんの著書刊行記念イベントをお手伝いさせてもらった。いくつもの思い出が多い場所だけに、なくなってしまうことに感慨は深い。


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