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モダン荒野の再生コントロール調整録6

前回はこちら

サイドボードからの刺客

まあ出オチではある。
前回紹介したターボフォグ型の再生デッキで何回か対戦しながら、メインデッキはほぼ完成形になったなと感じながらも、サイドボードをどうしようかとずっと悩んでいた。
元々、サイドボードプランで意識していた点は下記だ。

  1. サイド後は荒野の再生を対処するカードが入ってくるので、4マナフルタップで再生を展開することが少なくなる。再生は唱えたときの隙が大きく、手札にたまると腐るため、枚数を減らす。それに伴って使えるマナも減るので、ロリアンの発見や記憶の氾濫といった相手に干渉せず重い呪文の枚数も減らす。

  2. 相手への干渉として、否定の力、緻密、ティシャーナの潮縛りから刺さりにくいものを減らす。

  3. メインは重いカードが多いので、軽くて相手のデッキに有効なカードに入れ替える。

  4. 相手はクリーチャー除去を減らしてくると考えられるので、クリーチャーをサイドインしてクロパ気味に動けるようにする。

しかし、実際に対戦してみて課題が見えてきた。問題点は以下の通りだ。

  1. メインに固定パーツが多く、サイドアウト出来るカードが少ない。否定の力、緻密、潮縛りのどれも抜きたくない相手も多い。

  2. 厳しい説教、夏の帳、毒を選べといった軽いカードを入れても結局1対1交換しか出来ず、メインに妨害カードがほとんど入っていないため、結局相手の動きを捌くことができない。中盤以降のトップデッキが極端に弱くなる。

  3. 色的に1対多交換を出来るカードを用意しづらい。これにより、特に軽い置物やクリーチャーの起動型能力で戦ってくるサーガ系デッキやヨーグモス医院に対処しづらい。

  4. クロパにしようとしても流石にクロックが遅い。相手のブロッカーをどけられない。

特に2が致命的で、サイドカードが初手にあっても、例えば毒を選べを持っていたのにドラコが出てこないとかよくある。なんだかんだ緻密、否定の力、潮縛りの三種で、理論上はクリーチャー、呪文、能力に全対応できるので、わざわざ対応範囲の狭いカードを追加する意味があまりない。
何かしら1枚で複数のカードと交換できるようなサイドカードがないものか、タッチカラーは出来るけど全除去は大概ダブルシンボルなので入れにくい、と考えていたある日、友達と話していて、あることに気がついた。

「メインデッキで2マナ以下のカード、成長のらせん4枚しかなくね?」

そういうわけで下記のデッキリストを試している。

デッキリスト

UG荒野の再生

土地 24
霧深い雨林 4
溢れかえる岸辺 2
汚染された三角州 1
繁殖池 2
迷路庭園 4
水辺の学舎、水面院 3
ストーム・ジャイアントの聖堂 1
天上都市、大田原 1
耐え抜くもの、母聖樹 1
島 4
森 1

クリーチャー 8
ティシャーナの潮縛り 4
緻密 4

呪文 28
成長のらせん 4
大魔導師の魔除け 2
否定の力 3
荒野の再生 3
一つの指輪 4
謎めいた命令 4
記憶の氾濫 3
ロリアンの発見 4
運命のきずな 1

サイドボード
衝撃の足音 3
断片無き工作員 4
仕組まれた爆薬 2
墓掘りの檻 1
呪われたトーテム像 1
忍耐 2
活性の力 2

所感

サイド後、1ターン目に衝撃の足音を待機すると相手はびっくりすることがわかった。
最初は流石に冗談のつもりだったが、実際に使ってみてサイド後にやりたいこととしてかなり噛み合っているように感じた。
当然ながら、こちらのメインデッキを見て虚空の杯や仕組まれた爆薬をサイドインしてくる相手は絶対にいない。クリーチャー除去も減らしてくるだろう。逆に、再生や指輪をどかせる力線の束縛、機能不全ダニといったカードが残ったり、サイドから追加されて、こちらとしてはとてもキツかったのだが、そういった置物と1対1交換してくるカードはサイトークンに対して効きにくい。1枚で10点クロックが並んで2パンで相手が倒せるので、ロングゲームを想定してサイドチェンジやマリガンをしてきた相手を轢き殺せる。もしかしてカスケードクラッシュとかいうデッキズルくない?
アグレッシブサイドかつ1枚で複数枚分の仕事をして、1枚手札にあるだけで勝ちに直結するため、サイド枚数を割くだけの価値はあると感じた。今後も試していきたい。
懸念としては、結局相手の盤面を取るカードではないため、サーガ系デッキやヨーグモス医院の展開を妨害できる訳ではないということだ。一応他のサイドカードはその辺を意識して組んでみてはいるのだが……実際に当たったときどうなるか、また経験を積む必要があるだろう。

モダンホライゾン3の影響

《次元の創世》、流石に再生デッキのために刷られたカードだ。

まさか成長のらせんより強い2マナインスタントが来るとは……序盤の加速だけでなく、終盤に指輪や水面院、再生などキーカードを探しに行けるのも強い。大魔導師の魔除け、記憶の氾濫あたりと入れかわる形で採用になるだろう。そのぶんカスケードクラッシュのためにサイドアウトする枚数が増えてしまうのが懸念点ではあるが……場合によっては、成長のらせんを減らすこともあるかもしれない。参考までに、今考えているデッキリストも載せておこう。

UG荒野の再生

土地 24
霧深い雨林 4
溢れかえる岸辺 2
汚染された三角州 1
繁殖池 1
迷路庭園 4
水辺の学舎、水面院 3
ストーム・ジャイアントの聖堂 1
天上都市、大田原 1
耐え抜くもの、母聖樹 1
変容する森林 1
島 4
森 1

クリーチャー 8
ティシャーナの潮縛り 4
緻密 4

呪文 28
成長のらせん 4
次元の創世 4
否定の力 3
荒野の再生 3
一つの指輪 4
謎めいた命令 4
記憶の氾濫 2
ロリアンの発見 3
運命のきずな 1

サイドボード
衝撃の足音 3
断片無き工作員 4
仕組まれた爆薬 2
墓掘りの檻 1
呪われたトーテム像 1
忍耐 2
活性の力 2

正直他にどんなデッキが現れるかわからないのでなんとも言えないが、今後も楽しく使っていけそうだ。なお、相手が楽しいかは怪しい。顔面を殴られても大丈夫なように《濃霧》を構えておこう。

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