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アルバイトと姫神と時々神主プロローグ

ここはとある街にある小さな神社。
坂の上の桜の木の近くに大きな石鳥居があり、ここから街を一望できます。ちょっとした名所、になっています。
しかし、まだまだ寒い3月中旬。桜はまだまだ咲く気配はございません。
そして2月、3月は受験シーズンのため皆様よく参拝をされておりました。
私、学生アルバイト(この話では自分のことをこう呼びますね)も、つつがなく学業とともに神にご奉仕しております。

今回は一番最初ですので、このシリーズの説明をしたいと思います。

「おい、そのモノローグおかしいだろう。君がいつ神に奉仕してるだ?
あと、シリーズっていったい何の話をしているんだ?」

「早速ツッコミを入れないでくださいよ。最初のモノローグってどんな話でも一番大事なのに。あと、読者の方への説明ですよ。」

「読者っていったい何なんだ。全く。それと君がいつ、学業に励んでいるのだい?
なんなら親御さんから、勉強にも身を入れろ!と伝えてほしいとこの間メッセージまでもらったぞ!」

後ろで破魔矢の入った段ボール箱を持ち上げながら小姑のように言ってくるのはこの神社の神主でございます。
見目麗しい見た目に反して、性格は特徴的、いや悪い。何分自分のこだわりが強すぎて嫁がございません。特に掃除については、自身のこだわりの下、行われるので、私、巫女はついていけません。あぁ、何たる悲劇でしょう。

「そのモノローグはいつまで続くのかな?あと、一部私の悪口も入っている気がするが。あと、君自身はアルバイトだろう!」

「神主さんが厳しすぎて、アルバイトは私の他みーんな辞めましたよ。
本職の巫女さんですら厳しいからって言って、神事をするときによそから来てもらう始末なのに」

お守りを補充しながら言い返しますが、神主はぶつぶつとつぶやきながら奥へと向かいました。これで邪魔者がいなくなりました。

先ほども申し上げたように、この小さな神社は街の高台にあります。
この神社は良縁祈願と学業成就に祈りが届くといわれています。
そして祭神は姫神様。そのため、美容を祈願する女性参拝者の方々、恋愛を希望する方々の絵馬が多数見られます。

「君、そこが終わったら、神殿の掃除も頼む」

「はーい」

神主に用事を言われたので、いったんここで説明を終わります。
今日はこの神社と私と神主の説明で終わりましたが、この物語のキーパーソンの説明と登場は次の機会に。
そして、ここでの記録をこうして書き残すことになったきっかけもまた別の機会に。
                 ~続く~

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