雲東興

旅行記メインの雑記帳。基本的には自分用。

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マガジン

  • 2024年夏バルカン半島周遊

    2024年8月にバルカン半島を周遊した際の旅行記です。

  • 2023-2024年イベリア半島周遊

    2023年末から2024年始にかけてイベリア半島3ヵ国(スペイン、ポルトガル、ジブラルタル)に行った際の旅行記です。

  • 弾丸旅行記

    比較的短期で行った旅行の記録です。

  • 2023年GWインド・パキスタン遠征

    2023年GWにインド・パキスタン(とドバイ)に行った際の旅行記です。

  • 2015年四川・陝西の旅

    2015年9月、中国四川省・陝西省を一人旅した時の記録です。 ※この旅行記ははてなブログに掲載していた記事を再編集したものです。

最近の記事

2024年夏バルカン半島周遊その4(コソボ編)

 早くもティラナを離れ、長距離バスで山道を進む。都市郊外の渋滞を抜け、今回のバルカン周遊の実質的な最終目的地、コソボに到着した。  プリシュティナのバスターミナルは中心街から少し離れたところにある。今回の宿は中心街の北側にあるので、そこまで歩くことにした。幹線道路を渡り、団地を抜けていくと、ビルの壁面に巨大なビル・クリントン元大統領のポスターが現れた。  「ヨーロッパで最も若い国」コソボは、2008年にセルビアから独立を宣言した。セルビアの一部でありながらアルバニア人が多

    • 2024年夏バルカン半島周遊その3(ティラナ編)

       ポドゴリツァからバスで30分ほど走り、アルバニアの国境に到着。簡単な出入国審査を受け、首都ティラナに向けて再び走り出す。国境を越えてから間もなく、平原の上に農村には全く似つかわしくない、コンクリートの構造物が見えた。トーチカである。  地理的に近いことや、第2次大戦後社会主義体制が敷かれていたことなどから旧ユーゴ諸国とひとまとめにされがちなアルバニアだが、実は旧ユーゴ構成国ではなく、独自の社会主義体制を構築していた。1946年、独裁者エンヴェル・ホッジャを首班として成立し

      • 2024年夏バルカン半島周遊その2(コトル編)

         バルカン周遊2か国目はモンテネグロ。旧ユーゴの中では比較的平和裡に独立を果たし、「ユーゴスラビア連邦」の枠組みにとどめを刺したこの国は、福島県ほどの面積に4つの世界遺産を抱えている。今回はそのうちの1つ、コトルを訪れた。  もともとの計画ではサラエボからドゥブロヴニクに向かい、その後コトルに直接入る予定だったが、ドゥブロヴニクをカットしたため、サラエボから直接アクセスが可能で交通の便も良いポドゴリツァに宿を取ることにした。モンテネグロはそれほど大きな国ではないので、ポドゴ

        • 2024年夏バルカン半島周遊その1(サラエボ編)

           昨年末から今年初にかけてのイベリア半島周遊から帰って以後、何となくバルカン諸国に行ってみたいという気持ちが強くなり、2024年夏に行ってみることにした。筆者が旅先を選定する際に重視する要素のうち、「歴史」、「社会主義」をカバーするバルカン諸国はもとより有力候補のひとつだったが、これに加えて比較的狭い範囲に主要観光地が密集しており、いくつかの国をまとめて訪問できることが決め手となった。もともとの計画ではクロアチアのドゥブロヴニクにも行く予定だったが、日程の都合上今回はやむなく

        2024年夏バルカン半島周遊その4(コソボ編)

        マガジン

        • 2024年夏バルカン半島周遊
          3本
        • 2023-2024年イベリア半島周遊
          7本
        • 弾丸旅行記
          1本
        • 2023年GWインド・パキスタン遠征
          6本
        • 2015年四川・陝西の旅
          7本
        • 漢検1級進捗日記
          87本

        記事

          2023-24年イベリア半島周遊その7(マドリード・トレド)

           コルドバから2時間ほどでマドリードに到着した。言わずと知れたスペインの首都で、この旅の最終目的地だ。  宿に荷物を置いた後、再びアトーチャ駅方面に向かう。目的はプラド美術館だ。  ベラスケスの『ラス・メニーナス』、ゴヤの『裸のマハ』、『我が子を食らうサトゥルヌス』など、誰もが知る有名絵画が数多く展示されているプラド美術館は、平日の18時以降は無料で入館可能となっている。それなりに並ぶが、有名どころをサクッと押さえたい場合は活用の価値アリだ。筆者はここで先に見たかった絵画

          2023-24年イベリア半島周遊その7(マドリード・トレド)

          2023-24年イベリア半島周遊その6(コルドバ)

           早くもグラナダを発つ日が来た。とはいえ次なる町・コルドバへ向かう電車までは余裕があるので、いくつかの教会・修道院を巡ってみることにした。  まず訪れたのは王室礼拝堂。グラナダ大聖堂に隣接する礼拝堂で、実は大聖堂よりも古い歴史を持つ。ここにはカトリック両王(イサベル1世とフェルナンド2世)の遺骸が安置されており、今でも人々の尊崇を集めているのか、二人の棺の前で十字を切っている人も多く見かけた。  次の場所に行く前にバルで朝食を済ませる。1日中使いやすいのも、バルの魅力の一つ

          2023-24年イベリア半島周遊その6(コルドバ)

          2023-24年イベリア半島周遊その5(グラナダ)

           まだ日の昇らないうちにアルヘシラスを発ち、グラナダへ向かう。スペイン最南部とはいえ、冬の朝はなかなかに冷える。  途中のアンテケラ駅で乗り換え、計4時間ほどかけてグラナダに到着。早速中心街に向かう。  アルハンブラ宮殿については日本でチケットを予約済みだったが、指定の入場時間まで若干の時間があったため、一度宿に荷物を預けてグラナダ市街を散策することにした。  711年のウマイヤ朝による占領以降、約800年間にわたってグラナダはイスラーム勢力による支配下にあった。その影響

          2023-24年イベリア半島周遊その5(グラナダ)

          2023-24年イベリア半島周遊その4(ジブラルタル)

           5日目の朝、数時間前に着いたばかりのマラガを後にして慌ただしく長距離バスに乗り込む。目指すは「ヨーロッパ最後の植民地」と名高い(?)、英領ジブラルタルだ。  スペイン国内からジブラルタルへの直通バスはなく、ジブラルタルの隣町ラ・リネアまでバスで行って、そこから国境を越えて入る必要がある。普段はマラガからラ・リネアまでの直通バスが出ているようだが、この日は元日とあってか直通バスは運休中。このため、まずマラガからアルヘシラスという町に向かい、そこでバスを乗り継いでラ・リネア、

          2023-24年イベリア半島周遊その4(ジブラルタル)

          2023-24年イベリア半島周遊その3(リスボン3日目)

           あっという間にリスボン最終日。いよいよ念願のジェロニモス修道院、それにベレンの塔とご対面だ。市電でベレン地区に向かい、早速ジェロニモス修道院へ。遠くからでも分かるその威容に期待が高まる。  勇んで入場列に並ぶこと5分程度。何かがおかしい。確かに列は進んでいるが、人が修道院内に入っている形跡はなく、代わりに列から離れていっているのだ。筆者も一旦列を離れて様子を伺ったところ、どうやらこの日(12/31)は臨時休業とのことだった(信徒向けのミサをやっていたようだ)。この情報は事

          2023-24年イベリア半島周遊その3(リスボン3日目)

          2023-24年イベリア半島周遊その2(リスボン2日目)

           2日目は朝から郊外のシントラへ向かう。宮殿や山々が「シントラの文化的景観」として世界文化遺産に登録されている他、ユーラシア大陸最西端として有名なロカ岬への起点としても知られている。筆者はどちらかといえば後者が目当てだったが、前者も魅力十分な観光地だ。  シントラに移動する前に、早朝のリスボンを少しぶらつく。学生時代は町歩きというものの楽しさをイマイチ理解できていなかったが、最近ようやく理解できるようになってきた気がする。  ロシオ駅に戻り、シントラ行きの電車に乗り込む。

          2023-24年イベリア半島周遊その2(リスボン2日目)

          2023-24年イベリア半島周遊その1(リスボン1日目)

           2023年末から24年始にかけて、スペイン、ポルトガル、ジブラルタルに行った。学生時代からコーエーの大航海時代シリーズが好きで、その影響で地中海の港湾都市、特にスペインやポルトガルといった大航海時代に黄金期を謳歌していた国々には憧れを持っていた。もともとは2022年末に行く計画を立てていたのだが、あまりにも高すぎる航空券の前に断念せざるを得ず、1年越しでの実現となった。  12/28の朝に日本を飛び立ち、当日夜(日本では既に29日だが)に経由地のイスタンブルに到着。今回は

          2023-24年イベリア半島周遊その1(リスボン1日目)

          2023年12月北京旅行記

           2023年12月、留学中のオタクの誘いを受け、5年ぶりに北京に行くことになった。実は今夏、仕事で上海には行っているのだが、観光旅行としての中国は4年ぶり。冬の中国は初めてだ。  ちょうど寒波が到来し、最高気温が氷点下の日が続いている北京。地下鉄の駅を出ると冷たい空気が顔面を襲う。天安門広場で別途先に北京入りしていたオタクと合流し、早速国家博物館に向かう。前回訪問時は火災設備の点検日にあたっており、まさかの臨時休館だったので、内部に入るのはこれが初めてだ。  国家博物館は

          2023年12月北京旅行記

          俺的Game of The Year2023

           12/8はThe Game Awards 2023ということで、それに合わせて2023年にプレイしたゲームの中から個人的に面白かったものをジャンル別にいくつかピックアップした。ジャンル分けと選考基準は完全に筆者個人の主観に基づいており、所属組織等は一切関係ございません。 ベストシナリオ賞:Baldur's Gate 3  ベルギーのLarian Studiosによる超大作RPG。既にGolden Joystick AwardsでGOTYを含む7冠を達成、The Game

          俺的Game of The Year2023

          2015年四川・陝西中国史遺跡の旅7日目 ~西安・茂陵編~

          西安2日目のこの日は、朝から郊外の茂陵へ。 前漢の武帝の陵墓である。途中タクシーに乗り合わせた女の人と話したのだが、学校の先生だそうで英語が堪能だった。 前述のとおり、茂陵は前漢の武帝の墓だが、茂陵博物館自体は霍去病の墓を中心に展開されている。 茂陵周辺には徒歩で到達できるようだったので、博物館の脇道から進入を試みたが、地面が悪く撤退せざるを得なかった。 茂陵から西安に戻るためにタクシーを待つもなかなか来ず、交渉覚悟で三輪タクシーを利用しようとしたところ、輪タクの主のお

          2015年四川・陝西中国史遺跡の旅7日目 ~西安・茂陵編~

          漢検1級進捗日記(一旦最終回)

          ・今日本番でした! ・3級のキッズたちと同じ部屋での受検だった。1級は自分入れて30人いかないぐらいで、ほとんどおじいさん。 ・まぁたぶん落ちました。次回に期待。 ・というわけで問題の振り返りをしていきます。 ・缶(ふ):酒や水を入れた土・青銅製のうつわ ・「撃缶」は缶を楽器の代わりに打って拍子を取ること ・枹鼓(ふこ):太鼓とバチ ・鷽替え(うそかえ):天満宮で行われる特殊神事 ・三番叟(さんばそう):五穀豊穣を祈る伝統芸能 ・扞格(かんかく):互いに相手

          漢検1級進捗日記(一旦最終回)

          漢検1級進捗日記6/13

          ・時間がない!!!! ・黔驢(けんろ)の技:見かけ倒しで思ったよりも能力がないこと ・君子は屋漏に愧じず:立派な人間は人が見ていない場所でも恥ずかしい行いをしないということ ・「屋漏」は家の一番奥まった場所のこと ・枳棘は欒鳳の棲む所に非ず:賢人は居所を選ぶということ ・「枳棘」はからたちといばら、「欒鳳」は高貴な霊鳥のこと ・立錐の地無し:人や物が詰まっていて少しの余裕もない ・端倪すべからず:推し量れないこと

          漢検1級進捗日記6/13