社会主義国家ラオス観光記②:スパーヌウォン国家主席記念館
「何もないがある国」ラオス。本稿では何故か見て見ぬふりをされがちな、社会主義国家ラオスに焦点を置いた観光スポット紹介していきます。
開館時間:月曜日~金曜日 午前8時~12時、午後1時~4時迄
住所:Kaysone Phomvihane Rd,Phonsaath village,Xaysettha District, Vientiane Lao PDR
入場料:5,000キープ
どう見てもちょっと大き目な民家があるだけで、受付らしきものはありません。敷地内に入って記念館周辺で困惑していると、どこからともなく受付嬢が現れて話しかけてきます。記念館を見学したい旨を英語で伝えて入場料を払うと記念館を開けてくれます。普段は施錠されてて電源も落としている様です。
以下、無料でもらったパンフレットの記念館あらましを翻訳転載します。
スパーヌウォン国家主席
スパーヌウォン国家主席は、その学識や職業上の業績から非常に優れた知識人でした。彼は党および国家における最も傑出した指導者の一人であり、ラオスの多民族社会とその団結の象徴でした。彼は、国内外の友人から、世界平和への支援の象徴として広く受け入れられていました。彼の生涯は、第一次および第二次インドシナ戦争、敵対勢力からの国の保護、そして紛争と外国の干渉から回復しつつあるラオスでの国家開発プロジェクトの迅速な実施を含む、国家解放の闘争に捧げられました。
スパーヌウォン国家主席は、幅広い知識と生涯にわたる学びの習慣を持つ理想的な模範でした。そのため、ラオスの人々は彼の優れた功績を学び続けようとしています。これらの功績は、ラオス国家の豊かな歴史記録として残っています。
スパーヌウォン国家主席の並外れた業績に敬意を表し、その記憶を称えるために、党の政治局は2005年4月19日、「スパーヌウォン国家主席記念館」の建設と保存に関する決議第196号を採択しました。この記念館は、ヴィエンチャン首都サイセッタ地区フォンサート村に設置されました。
記念館は正式に公開され、2005年11月30日にガイドツアーが開始されました。この日は、ラオス建国記念日およびスパーヌウォン国家主席の96回目の誕生日を祝う日でした。この記念館は、スパーヌウォン国家主席が約19年間住んでいた家と関連しており、1976年から彼の死去する1995年1月まで、家族生活と仕事の場として使用されていました。
この記念館は、彼の謙虚で質素な生活、科学的な研究への関心、そして誠実で愛国的な性格を展示する場として機能しています。また、それは彼の革命的な誠実さを後世の世代が観察し、学ぶための実際の生活記録でもあります。
スパーヌウォンについては下記記事も参照ください。
記念館自体はちょっと大き目の民家なので、30分もあれば全て見れてしまいます。東南アジアのコンクリート建築らしく、壁に通気口がたくさんある特徴的な作りをしています。寝室と執務室のある2階は写真撮影禁止になっています。
執務室にはフィデル・カストロの大きな肖像画と、ホーチミンの著作と写真が並べられていました。強大なアメリカと対峙して一歩も引かなかった中小国の革命家として、尊敬と友邦の念が強くあったのかもしれません。また、この時代の知識層だけあってラオス語、ベトナム語、フランス語、英語の本が並べられているのも印象的です。日本経済に関する本も数冊置かれていました。他、ラジオ・冷蔵庫・テレビなどの家電が概ねNationalブランドなのが時代を感じさせました。