おかえりなさい
今、生まれて初めて寝ずの番をしている。
全くもって合っているかどうかわからないしちゃんと調べてもいないので、ただ朝まで線香の火が絶えないようにしているというだけだが。
(今ほんのちょっと調べてみたら通夜の夜に、と書かれていてもうすでに違っているが気にしないことにした)
覚悟をしながら日々を過ごしていたとはいえ、急変とは本当にこんなに急なのかと馬鹿みたいに思っている。
嗚呼もう半分くらいここには居ないのかも知れない、と昼に顔を見たときに思った。
最期の時は、本当に寸でで間に合わなかった。
夜間のインターホンを鳴らされた時に「0」になったんです、と聞かされた。
めちゃくちゃ急いだけれどそれでもどこかに割愛出来るポイントがあれば本当にぎりぎり駆け込みで間に合ったのではないだろうか(間に合ったところで何も出来なかったろうが)と本当に後悔先に立たずでしかない。
現実味があるようなないような、よくわからない時間のなかで現実の時間だけがきちんと進んでいる感じだ。それは約30分で消えていく線香の火で今、はかられている。
寝ずの番がいつまでかもわからないからとりあえず日が昇るまでと思う。