【エッセイ】夜が長引く(Ⅴ)
化学部について語るうえで日誌が外せない。一冊のノートを班の代表がその日の活動を振り返って空き時間を狙って記録するのだけれども、これこそが、継続的に部活に行けた理由のひとつだった。中身はほぼ、内輪ネタだし学生特有のノリが色濃く反映されているのでこの場では割愛しますが、皆、エピソードトークが上手くて場の空気が伝わってくる。ほんと可笑しくって、どこを開いても噴き出してしまう。あくまでも、研究の進み具合の報告ではあるものの、独自の視点で綴られ、思わず頷き、共感したくなるような、そんな新鮮なエッセイでもあったのかと。手書きの素朴さが、また、良かった。名前を入れなくとも筆跡だけで誰が書いたのかよくわかるし。そして最後に、顧問が赤ペンでコメントを入れるんですがツッコミが鋭い。次回来たときに見ればいいのに、それを読みたいがために再び頁をめくって確認し、どっと笑いが起きるので部室から離れにくい。褒め言葉です。