【エッセイ】べったりさん
ミィはべったりさん。元々は野良猫で、事実、出会った当初は少なからず警戒があって、緊張を解くべく、わざと無関心を装い、恐怖心を煽らないようしゃがみ込み体勢を低くし、敵意のなさをアピールせねば絶対に近づいて来ない。さらに告白すると、自分の中での猫って、つーん、とした自由気ままで、自ら孤独を好む一匹狼のイメージが強く、そんな先入観が空回りしたからか、同居する段に入り、人の身体に凭れて眠ろうとする素振りにはじめの内は戸惑いを隠せなかった。意外だった。いえこれが本来の姿ですよ、とでも