【エッセイ】景品
既に挽かれた粉末の豆を買って台所でコーヒーを淹れる。苦味が控えめなすっきり系で口当たりがいいため、気に入ってここ五、六年近くはずっと同じ会社のオリジナルブレンド。パッケージの横側にはクーポン券が印刷されており、景品欲しさに地道に集めてるので中身が底をつき次第鋏で点線に沿って切り離して回収し、専用の申し込み用紙にセロテープで貼り付けたうえで保管してる。肝心の交換先は製造元の公式ホームぺージを覗くと、確かめられ、豪華な品揃えをただ眺めるだけでも夢が膨らむ。最も興味をそそられたのはミル付き全自動コーヒーメーカーだけれども求められるポイント数は他と比較したら桁違いに高く、よっぽど根気強く貯め込まなきゃ手が届きそうにない代物。長い道のりを覚悟してこのまま粘ってみようかな、でも、せっかちな性格だから、妥協してさっさと別のに取り換えてしまいたい気持ちも少なからずあって選択肢が多すぎるからこそ判断に迷うところ。