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『 山野美容専門学校 秋の恋?』part 2
それから、Kと僕はそれぞれ別々にコンタクトを取るようになった。
僕は、ともかさんに電話をして、デートの約束をした。
新宿のプールバーに連れて行って、ビリヤードをしたり、お気に入りのカフェに行ったりしたりした。
ともかさんは気取ったところがなく、控えめで
一緒にいて居心地が良かった。
帰りはいつも、伊勢原まで送った。(正直いうとかなり遠くて帰りはとても長く感じた)
10月も後半になると、学校の文化祭もあり
かなり忙しくなった。
電話も、手紙も書けずにいたのだが、ともかさんは
それを理解してくれて、毎日手紙を書いて送ってくれた。
たいていは、実習のことだったり、僕への配慮も含めた励ましだった。
以前書いたが、文化祭はいろいろ大変で、毎日
居残りで踊りの練習をしたり、かなり慌しかった。
それでも、時間を見つけて、時間は短いがデートはした。(この頃から、ともかと呼び捨てで呼ぶようになった)
文化祭が終わってから、僕の近況が急激に変わって行った。
文化祭を通じて、気になる女の子ができた。
これも、以前書いたが、17組のショーコである。
※ 『恋の始まり』『19のMerry Xmas』参照
僕の気持ちは少しずつ、ともか からショーコに映って行った。
11月上旬にともかの誕生日があり、伊勢原で会うことにした。
時間かなかったことは言い訳になるが、僕はとりあえずプレゼント🎁を持って、ともかに会いに行った。
伊勢原で、軽くデートをしてから、そのプレゼントを渡した。
そのプレゼントを、ともかはすごく喜び、寮の部屋に飾ると言ってくれた。
でも、僕の心は複雑であった。
理由は二つ、僕はショーコに惹かれてること
そして、渡したプレゼントは、夏に出会った
ミユキに渡す予定だったオルゴールだったからだ。
帰りの電車で、僕は心苦しく感じ、ひどく申し訳ない気持ちになった。
手紙の中でも、『毎日 ヤスくんからもらったオルゴールを聴いて、実習頑張ってます」という
手紙が来たり、
僕は僕で、ショーコとさらに親密になっていったのだった。
文化祭が終わり、少し経った頃、僕はショーコと
"つき合う"こととなった。
僕は学校やアルバイトの忙しさを理由に、ともかへの電話や手紙を送らなくなっていった。
それでも、変わらず、ともかからの手紙は届いた。
『ヤスくんは忙しくて大変だと思うけど、体調には気をつけてね』という内容が多かった。
つづく
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ともか からの手紙である。箱に入れて、ずっと
残してあった。
ともかの手紙の封筒には必ず、
『郵便屋さん 寒い中 いつもありがとうございます』と書いてある。
そして、字がとてもキレイだ。