ミツバチが家の中から現れた
3,4日前のこと。1匹のミツバチが窓にブーン・ブーンと突撃して
外に出ようと試みている。1階の和室だ。
窓を開けていたから家の中に入ったのかな?と、窓を開けて逃してあげた。ふと視線を落とし窓のサッシを見ると1匹のミツバチが死んでいた。
「?」
次の日、またミツバチが窓に突進を繰り返していた。また和室。
また逃してあげて、足元を見ると2匹のミツバチが死んでいた。
その次の日、リビングでハチを逃し、2階の和室でハチを逃し、そしてまた1階の和室にも現れた。
これはやばい気がする。巣が近くにある気がする。なんなら家の中にある…?
夫に、ミツバチがこんなに家の中にいるのって変だよ!と訴えたが
「アシナガバチやスズメバチに比べて無害。気にしすぎ」
「もっと他に考えることないの?ハチが怖い人はたいへんだね」
と、まったく取り合ってもらえない上に馬鹿にされた。
それでも、これは異常な事態だし、子どもたちが刺されたら大変。
調べてみると、ミツバチは見つかりにくい閉鎖空間で巣を作ることが多いらしく、家屋だと屋根裏や壁の中に作ることが多いらしい。
壁の中、、?どうやって退治するの。。?
巣がどこにあるのかわからない、というのも恐怖だし
家の中のどこからミツバチが登場するかもわからないのも恐怖だった。
羽音が幻聴する。
夫は相談に乗ってくれないし、、私がなんとかするしか、、
夫に文句言われても構わない!ハチ駆除業者を呼ぶ!!
追い詰められた気持ちで、料金比較もせず近所の業者に問い合わせ、現地調査をお願いした。
夫「業者に頼んだの?巣が見つかれば俺だって取れるのに」
「僕の言うこと全然きかないじゃん。このままいくと、おばけがでたから除霊する人呼ぼうとかいいかねない」
私「全然相談にのってくれなかったじゃない。怖いって言ってるのに」
なかなかひどいこと言う。生理前のわたしの不安定な心がさらにグラグラになりとても悲しかった。
夫はハチは怖くない論者で、幼少期にいろんなハチに刺されたり、どんな味かな?って口に含んだりしたらしい。
だからハチに過剰に?怯える私がバカバカしくてしょうがないらしい。
普段はケンカ少ないのに、このハチ問題では度々衝突する。
(今シーズン、アシナガバチの巣が4回できた)
議論は平行線になる。相容れない。
ハチが出ていくか、私が出ていくか。だ。
生活が脅かされている、落ち着かないのだ。
夫が重い腰を上げ、めぼしいところを探し始めた。
私も見たけど、どこにもなかったんだよね。巣。
庭で屋根を見つめていると、雨が降ってきて屋根裏の通気口から無数のハチが出入りしているのを見つけた。
ここだ!!!!ここにいるんだ!!!!屋根裏!!!
家の中で目撃したハチ、外を飛んでるハチから想像するに、巣はけっこう大きいのでは…これは業者呼んで正解!!
私の勘は正しかった!と夫に威張り、夫も謝罪したのであった。
今日の午前中、駆除業者さんが来て屋根裏を見てくれたところによると
20センチほどの巣ができているとのこと。
ミツバチの巣はハチの数が多いのと、駆除した瞬間はちみつが垂れてきて掃除が大変だという話をきき、中々な額の見積もりをもらった。
それを快諾し、翌日の午前に駆除してもらう運びとなった。
わたしの実家はいちご農家を営んでおり、受粉にはミツバチが欠かせない。
幼少期からミツバチは身近な存在で、でも刺されたこともあるので距離をおきつつ見ていた。(ハチは怖い)
また日本ミツバチの数が減っていることも知っていたし
このまま駆除するのはどうなんだろうと悩み始めた。
SNSに屋根裏のミツバチのことを投稿してみたり、比較的近い養蜂工場に問い合わせたり、長年ミツバチを管理している父に聞いたりしてみたが、駆除が妥当という答え。
SNSで養蜂家なら引き取ってくれるのでは?とコメントもらったけど、ネット上ではそのような人は見つからなかった。
生かせるならそれが一番いいと思うけれど、繋がりがない。
ちなみに調べてみると西洋ミツバチだった。
ミツバチの巣の場所が特定されたことで、少し落ち着いた気分だったし
もうこのまま明日には駆除される。仕方ないけど、安心して暮らせる。
そう思っていた夕方、SNSを見た知人から、「養蜂家を紹介できる」
と連絡をもらったのだった。
何も考えず、「ぜひ!」と返事をした。
とても遠くの養蜂家さんだったので、わざわざ来るわけはない。聞くだけきいてみよう。。とまったく期待はしていなかった。
また、キャンセルも今ならなんとかなるか…?と軽く考えていた。
やはりその養蜂家さんは遠方で無理だけど、比較的わたしの家に来れる範囲の場所で蜂友だちがいるから聞いてくれるという。
夫に、「友人が養蜂家を紹介してくれた。保護という道もあるかもしれない」と伝えると
夫「は?駆除業者頼んで、もう決まってるのに何を言ってるの?わけわからない。業者さんに迷惑がかかる。ここまで話が進んでるのに」
と言われ、心折れる。ホントそうだよね。なんなんだ私。泣ける。
養蜂家さんに、日和って「やっぱり業者さんに頼みます」的なことを送り
「蜂友達さんは保護に行ってくれると言っているが、駆除?どういうこと?」
となり、頭がパンク、涙腺崩壊してしまった。
これは。。ちゃんと説明しなくては
蜂を巡る夫とのけんかや、どこにいるかわからない蜂のことを考えてまいって、考えがぐちゃぐちゃだけど
「わたしの本当の気持ちは、蜂を保護してほしい」
駆除業者さんに電話をかけ、事情を話し謝罪すると
「正直、ミツバチは益虫なのでこちらも駆除は心苦しかったりするんです。
保護してくださる方がいるならそっちのほうがいいですね。
キャンセル料はいりません。近所ですし、次なにか頼んでもらえたら」
という温かい言葉に泣きながらお礼を言って、電話を切った。
夫にもちゃんと経緯を話し、保護する方向で行くと伝えた。
保護にきてくださる方は、リタイアした獣医さんで、養蜂家でもある方だそうで、蜂屋の義務と思ってボランティアとして蜂を保護していらっしゃるそう。
すごい。そしてそんな方とご縁をいただき、ミツバチを駆除せず済みそうで
本当に良かった。
養蜂家さんもすごいし、ミツバチもすごい。
これから日程を調整して、保護しにきていただきます。無事に済むといいな。
なんか、生き物にやさしい世界線に立ち会った。
あったかい気持ちの連鎖で、それを想うとまた涙腺が緩むのだった。
長文乱文、不安定な私の精神状態、失礼しました。
悩んで心すり減らした甲斐はあったかもしれないが、跡を濁しすぎ‥
こうやって文章にして客観視すると、意見変わりすぎてやべー奴。
怒る夫にも50%は共感できる。
状況が変われば、意見も変わる。
意見をコロコロ変えると信用されなくなるのかもしれないけど
でも変わる。
周りに迷惑かけて、我を通してしまいました。
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