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〈6期公開イベント〉第2部前半ダイジェスト〜日本は「ファイブアイズ」に加入すべきか否か〜

皆様、こんにちは!
今年度の薮中塾公開イベント、第2部担当グループの石川(自己紹介はこちら)と申します。
本記事では、公開イベントの第2部前半のダイジェストをお送りします!

イベントのコンテンツの中間に位置する第2部。
我々はここで、薮中塾で最も採用されてきた議論形式である「ディベート」をお見せすることに決定しました。

ディベートは、あくまでも議論のツールですが、以下のメリットがあると捉えています。

・情報収集力、論理的思考力、批判的思考力など、グローバル人材として異なる意見を持つ相手に対して議論するために力が身に付く
・自分の意見に留まらない、二項対立をあえて設定することで、広く・深い議論を行うことができる

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(イベント当日にディベートの魅力をプレゼンした資料)

そして、それぞれテーマやテイストが異なるディベートを2つお見せすることになり、第2部を前半・後半パートに分けて、お見せすることにしました!

ここからは、私たち2部前半担当グループの思いや、準備期間の変遷などをお伝えいたしますので、ぜひ最後までご覧くださいませ🙇!!

はじめに

まず、「米中関係の行方と日本の外交政策」と題した今回のイベントで、第2部が担った役割は、「米中日関係における重要テーマについて、ディベートによって「日本はどのような外交方針を取るべきか」について判断する「知識・考え方・論理の組み立て方」を参加者に提供すること」でした。

そのため、今回のディベートを見て下さる参加者の皆さまに、

・米中間に起こっている経済、サイバー安全保障、人権の問題についての知識を得てもらい、日本が今後どのような立ち位置を取りどのような行動をしていくべきかについての判断材料を得てもらうこと
・その上で、参加者自身の意見を構築してもらうこと

をミッションとして設定し、準備を進めました。

準備期間

まず取り掛かったのは、米中関係についての膨大なリサーチ。その中で、ディベートの論題として相応しい、

・米中関係の対立構造が明確になっている
・日本がそれにどう関わるかの議論の余地がある
・今後の国際関係において重要性が高い
・肯定と否定の明確な二項対立が設定できる

などの条件をクリアするテーマやトピックを探すことは、至難の業でした。

そんな中、我々が気づいたことは、

・多様な領域において対立関係を起こしていること
・それぞれの領域は独立せず、相互に作用しあっていること

です。例えば、経済関係を重視するために、安全保障など他の面でのデメリットを看過しなければならないなど、ある特定のテーマやトピックひとつを取り出して、米中関係について議論すること自体難しいのではないかという結論に。

そこで、多くの領域にまたがる米中対立を広く、包括的に議論できるディベート論題を設定することになりました。

そうする中で見つけたのは、「ファイブアイズ」というアメリカ・イギリス・カナダ・オーストラリア・ニュージーランドの5カ国による国際的な枠組み。

ファイブアイズは、第二次世界対戦に米英が日独の情報を傍受するために起こった機関です。そして、それが時を経て現在では、カナダ・オーストラリア・ニュージーランドを含めた5カ国が、中国・ロシア・北朝鮮の情報を傍受する機関となっています。

さらに、ファイブアイズの持つ機能は、機密情報の共有だけではありません。そこから派生して中国とのサイバー派遣争いで存在感を増し、さらには民主主義や自由という政治信条を共有する国々として、中国の人権問題や権威主義に明確な対抗姿勢を示しています。

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そのような経緯で設定したディベート論題に対して、今度は肯定・否定に分かれて、それぞれの主張を準備していきます。

その期間、約3ヶ月。

そうした苦労の結果、参加者の皆さまに薮中塾の真髄を味わっていただけるディベートが完成しました。

当日の様子

イベント当日の登壇者は、少し緊張しつつも、何度も練習を重ねた自分たちのディベートを、参加者に見せることにわくわくしていました。

第二部ではまず、私、石川が前座を担当。参加者の皆様に対して

・ディベートという議論方法の説明
・論題であるファイブ・アイズの説明
・ディベート論題解説

を行いました(使用したスライドは、前述にてご参照ください)。

とにかく見やすいスライドをを使うことによって、日常的に米中対立やファイブ・アイズに関心のない参加者にも、分かりやすく説明できたと思っております!!

そして、論題解説が終わると、とうとう本題です。
第2部前半では『日本は「ファイブ・アイズ」に加入すべきか否か』という論題で、田端・中西・小野・長谷川が肯定側・否定側に分かれ、白熱したディベートを繰り広げました!!

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(ディベート登壇者:右から田端中西小野、長谷川)


当日繰り広げられた議論を文面で説明するのは、僕も読者のみなさんも疲れてしまうと思うので、当日使用したスライドで、肯定側・否定側の主な主張を紹介しますね(笑)!

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このように、綿密なリサーチのもと組み立てられた主張で、日本がファイブアイズに入るべき理由、入るべきではない理由を述べていきました。そこから相手の主張への反論が繰り広げられたのち、最後にこれまでの議論を踏まえた最終弁論で参加者の皆様にアピール。

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このように、2部前半のディベートでは、肯定側・否定側両者が白熱した議論を行いつつ、議論内容をスライドで見せることによって、日常的に米中対立に関心のない参加者でも「今、何について議論しているのか」を分かりやすく示すことができたと思っています!!

熱いディベートを行った後、今回のディベートで肯定側・否定側のどちらが勝利したか、また、参加者自身がディベート論題に対して肯定・否定どちらの意見を持っているのかを、参加者にzoomで投票してもらいました。

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第2部前半のディベートで、少しでも米中対立への具体的な理解を深めて頂けたら、幸いです!!

イベントを振り返って


この4ヶ月弱、何度もミーティングを行い、参加者の皆様に楽しんでいただけるディベートをつくるために、努力を重ねてきました。
参加者アンケートでも嬉しいお言葉を多く頂戴し、担当グループ一同喜んでおります。

イベント後に行った振り返りミーティングでは、参加者アンケートを踏まえて、イベント全体における第2部前半の目的がどれほど達成されたかをメンバー5人で振り返りました。

結果として、目的は概ね達成されたと判断し、その後ディベートの準備や内容に関する課題や、来年度の7期に向けてそれに対する改善点についても話し合いました。

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そして最後には、今回の活動に対する自己評価と、メンバーによる他己評価を実施し、これから各自の人生の糧にできるようにフィードバックを行い、有意義な振り返りとなりました。

ここで、第2部前半のメンバーから、感想とみなさまへのメッセージを掲載させて頂きます。

今回の第2部前半のディベートを行うにあたって、メンバーは米中対立という国際情勢の中で、安全保障や経済、サイバーや人権など幅広い分野に渡って、リサーチを行ってきました。これまでであれば、困難だったこのような幅広いリサーチも、薮中塾6期生として1年間磨き上げてきた情報収集の力があってこそ、成し遂げられたと思っています。1年間の集大成として、今回の第2部前半のディベートが自らの納得のいくものとなり、本当に良かったです!(小野)
公開イベントの準備は私にとって暗中模索でした。グループでいくら調べても議論しても答えに辿り着けない。そんな中、塾生全員の前で発表したり、OBOGや塾生の友人に見てもらうと、シンプルに研ぎ澄まされていったので、周りの支えがあってからこそ出来たと実感しました。(田端)
第2部前半では、「日本はファイブアイズに加入すべきか」というディベートテーマを通して米中対立の要点をわかりやすく伝えられたと思います。準備段階では、内容の「わかりやすさ」と「深さ」のどちらをとるかで迷ったが、最終的に「わかりやすさ」を重視した。イベント終了後のアンケートには、「わかりやすく、要点が掴みやすかった」という意見も見られ、結果的に正しい選択であったと思います。最後に、イベントに参加していただいた皆様への感謝を述べると共に、イベント準備のため連日夜遅くまで共にミーティングに付き合ってくれたメンバーにも感謝したいです。本当にありがとう。(中西)
目指しているものと自分の実力の間の距離にもどかしさを感じることもありましたが、最後は沢山の方にお力添えをいただき、今の自分たちの力を見せることができたと思います。新聞記事、書籍、一次資料と膨大な資料を読み、直接言及すべきと判断したものはわずかでしたが、とても勉強になりました。ここで終わりじゃなく、その過程で得たものを今後活かしていきたいと思います。(長谷川)

最後に

改めまして、この度は公開イベントへお越しいただき、誠にありがとうございました。

これまで第2部前半の5人は、ディベートを完成させるために、米中対立に関して、サイバーや安全保障、経済や政治信条など幅広い分野に渡って、リサーチを続けてきました。

メンバーが米中対立に対して知識を深め、ディベート内容を完成させた後も、「どうすれば、米中対立に関心のない参加者にも、理解してもらえるディベートをつくれるのか」、「どうすれば、参加者の米中対立に対する理解が深まるようなディベートがつくれるのか」について苦悩する日々が続きました。

その中で、ディベートで使用するパワーポイントを見やすいように工夫する、話し方や表現の仕方を工夫するなど、誰でも興味を抱いてもらえるようなディベート作りを行いました。

我々のディベートを通して、これからの米中関係、その中での日本の外交指針についてご関心を高めていただけましたら、幸いです。

この第2部前半のディベートで得た葛藤や経験は、これからの5人にとって大きな糧となるでしょう!!

皆様には、これからの5人の活動、これからの薮中塾に期待していただきたいです!!

ここまで第2部の振り返り記事にお付き合い頂き、ありがとうございました🙇!

また、公開イベント総括第1部、第2部後半・第3部の振り返り記事もリリースいたしております!
そちらも是非ご覧になってください☺️!!


2021年3月18日
薮中塾公開イベント第1部担当グループ代表 石川拓海



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