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総理を選べない議院内閣制

Column~№17
 自由民主党と立憲民主党の総裁(代表)選挙が連日報道されているが、極論で言えば投票権のない私には全く関係がない。だが国民として誰が総理であるかは関心を有するところであり、生活にも大きく影響を及ぼすことを考えれば、誰でも良いと言うことではない。
 GHQが日本の制度をいろいろと変えた中でなぜ大統領制度を導入しなかったのだろうかと何回も思ったことがある。GHQの政策の是非はいろいろとあるが、日本のトップを直接選挙で選ぶ制度を導入しなかったことは残念に思っている。
 日本に大統領制度を導入しなかった背景には諸説ある。議院内閣制は大統領制と比べて権力が集中せず、国務大臣によって権力が分散することから日本国民には向いているという説がある。
 またイギリスに国王制であるように日本も天皇制があるため、天皇制との均衡を保つためという説もある。したがってイギリスも直接選挙制を採っていないという話である。どのような理由だとしても憲法を改正しない限り日本が直接選挙で国家元首を選ぶことはできない。それが現実である。
 だが直接国民の信任を得て選ばれた国家元首であっても、世界各国を見ると支持率は就任から下がっている方が多い。つまり大半が期待を裏切られ、失望感が増すという結果になっている。そう考えると自分が選んだ結果で諦めるのか、自分が選んでいないので諦めるのかの違いだけのような気もする。
 今回の2政党の代表が誰になるのか。そしてその結果、次期選挙で政権がどうなるのか。国民が下した審判に次期政権はどう応えるのか。国民の期待に応える政治は難しいが、少しでも期待に応える政治をしてもらうため国民も1票を投じる責任があるのだろうと思う。

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