北海道中央フライウェイ
春、渡り鳥の北帰行が始まりました。3月になるとウトナイ湖にも立ち寄ってくれています。新千歳空港から離陸したボーイング機と並んで飛行するのは…
マガンたちです。苫小牧のウトナイ湖で羽を休めていた群れでしょうか。
ハクチョウと比べればかなり小さめなマガンですが、離陸直後のジェットエンジンに飛び込んだりしたら大変です。渡りの季節はパイロットも特に気を遣うことでしょう。
図は、「千歳川流域の水辺環境と周辺産業の課題について -渡り鳥と地域農業との共生・共存-(石狩川開発建設部 千歳川河川事務所)」から引用し、一部加筆しました。この図3に示された「宮島沼」の位置は、もっと西側の石狩川左岸ですのでご注意を。
この時期に本州から北海道に飛来した鳥たちは、まずウトナイ湖で休憩するようです。その後、美唄市の宮島沼へ向かう経路上に、金属の巨大な飛行物体が頻繁に飛び交う新千歳空港があります。航空機だけでなく、鳥たちにとっても危険な状況でしょう。
この、ウトナイ湖~宮島沼~クッチャロ湖を結ぶラインを「北海道中央フライウェイ」と呼ぶそうで、その北はサハリンです。これを聞いて頭に浮かんだのは、ユーミンの「中央フリーウェイ」。マガンたちは、こんな替え歌を歌っているカモ…。
一方、道東から千島列島沿いにカムチャッカへと渡るルートもあるようで、どちらも最終目的地の生まれ故郷はロシア極東です。「夏は食べ物が豊富で、天敵が少ない北極圏の湿地帯は、マガンが子育てをする場所として最適なのです。」(美唄市webサイトより)
共に、飛行の安全を。
※ 写真はすべて、2023年3月の新千歳空港で、やぶ悟空撮影
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?