ブルーインパルスと民間航空機
ことし2024年も「千歳のまちの航空祭」が開催される…ってことなので、前日になって策を練りました。
展示会場には行かない
けど、飛行シーンは撮影したい
基地内に入らないのは混雑がヤダから。それに明日は天気が良くないしね。そんな天気だってのに ブルーインパルスを撮影 って無理だよな…と諦めつつも、ロケハンには一応出かけました。
明日の風向きから滑走路は36R。今回がダメでも、飛行コースや飛行範囲を見ておけば今後の参考になるはず。人や車が集まらないところ…つまり飛行場には近寄らず、空がそこそこ開けていて、小さな飛行機でもそれなりに撮影できそうな場所…って、かなり難しい。
でもまぁ、この辺りにしてみようかな。
都合により、当日その場所に着いたのは10時過ぎ。落ち着いて狙えそうな「異機種混合飛行」はすでに終了していた。F-35A、F-2、F-15 の飛行は何とか見えたけど、曇り空の米粒でした。
13時10分からブルーインパルスが飛び始めるので、ショーの間は他機の離着陸が完全に止められてしまいます。
13時01分に離陸した関空行 JJP154便(Jetstar Japan)が、ショー開始前の最後の出発機。そして13時08分にギリギリ着陸したのが、新潟からの ANA1115便でした。
そのANAに続いて新千歳に向かっていた APJ107便(Peach Aviation)は残念ながら着陸許可をもらえず、鵡川VOR/DME 上空でホールディング(空中待機)を開始するところ。続くANA707便も同じく待機のため、むかわに向かっています。
そして、飛び始めました。ブルーインパルス ‼ でも、ちょっと遠すぎる。天気も予想以上に悪いし…。
私の場所には、なかなか近付いてくれません。
日差しがあって 青空に少しばかり白い雲が見えたりする天気なら、きれいに撮れるンだろうな。
最後の着陸態勢に入って、ようやく真上を通過してくれました。低い雲が多いので曲技飛行はできなかったけど、編隊飛行とスモークは見せてくれました。
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さあ、ブルーインパルスの飛行が終わったので、地上と上空で滞留していた民間機がいっきに流れ始めます。
13時42分、滑走路01Lからようやく離陸したのが ANA776便、大阪伊丹行です。およそ40分間も地上での待機を余儀なくされていました。それに続けとばかりに出発機が次々と2~3分間隔で離陸していきました。flightradar24 で確認できただけで18機を数えたので、ここに表示されない(ADS-Bに対応していない)機体も含めると、20機ほども溜まっていたのでしょう。
上空で待機させられていた航空機の先頭は、鵡川VOR/DME上空の APJ107便(Peach Aviation)。それに続く ANA707も後を追って滑走路01Rに進入開始しました。APJ107便のホールディング開始から着陸までが43分ほど。続くANA707便が39分、CAL130便(China Airlines)が38分など、ほぼスケジュールどおり40分程度の遅れとなったようです。
上の図では CAL130便の前が空いていますが、このスペースには、おそらく ADS-B非対応でflightradar24に表示されない航空機が進入していたと思います。管制間隔をこんなに無駄にするはずがありませんから。
海上のウェイポイント “NAVER" で空中待機していた航空機は 10機以上。こうして航跡を見てみると、ホールディングパターンが意外に異なることに気付きます。
右下の1枚は、鵡川VOR/DME上空でのホールディングパターン。
あれっ? 5番機には2人乗ってたんだ。
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千歳基地の航空祭を楽しみにしている人は多いでしょうが、新千歳空港の定期便に与える影響は かなり大きいようです。北海道観光に来てくれるお客さまも多い時期なので、航空祭とは知らずに、あるいは航空祭には興味がないのに、40分も待たされた乗客にとっては辛い時間だったかもしれません。ネガティブな思い出にならなければいいのですが…。
千歳飛行場/新千歳空港や 札幌飛行場(丘珠空港)のような供用空港での航空祭は、運営側のご苦労もさぞ大変なことでしょう。大変おつかれさまでした。
※ 写真はすべて、2024年9月15日、やぶ悟空撮影