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ちょっと古いBMWに、ちょっとだけ乗ってみた(その4)

中古車レンタカーで BMW320i セダンE90)を借りて気持ち良く走っていると、いきなり警告メッセージが出ました! どうしたらいい?

前回(その3)からの続きです。


▲ 赤いタイヤマーク

警告が出た!

小さな峠を越えていたとき、タイヤのビックリマークが出ました。なんだ!これは? 下ったところに駐車スペースがあったはず…と思い出し、気を付けながらそこまで走り続けました。


▲ タイヤ空気圧異常!

車を止め、画面表示に従ってあれこれ操作すると、「タイヤ空気圧不足!」にたどり着きました。まずは車を降りて、タイヤを目視してみます。


▲ タイヤ

ダンロップの「LE MANS Vル・マン 5 、SILENT CORE」というタイヤを履いていました。205/50R17です。2017年12週目(3月)の製造表示なので6年前のタイヤ。ランフラットタイヤではないようです。4本とも確認しましたが、扁平率50%なので空気圧が少し低下したぐらいではよく分かりません。もしかするとセンサーの異常かも?、などと素人判断。

あと2~3時間でこの車を返却する時間になります。もう高速道路は走らないし、このまま気を付けながら運転することにしました。

いったんわが家に戻って荷物(と助手席シートが硬いとか言っていた同乗者)を下ろし、あとはレンタカー屋さんの近くでガソリンを入れて返すだけ。いつも走り慣れた道になると、あれっ?と気付くことがありました。ほんの少しだけ、ハンドル操作の感触が変わった気がしたのです。直進安定性が少し悪くなったような…。ピンときました。タイヤの空気圧が減っているんだ! センサーの異常じゃなく、本当に空気が抜けているようです。

無事に返却して、空気圧異常のメッセージが出ていることをお店に伝え、あらためてひと回りしてみると、今度はよく見れば分かる程度に左前のタイヤがつぶれ始めていました。ほっ、間に合ってよかった。



体感レポート、まとめると…

このたび借りた車は 2011年式の BMW320i セダンE90)、走行距離は8万キロ未満でした。

・型式:LBA-PG20(4.54m長×1.80m幅×1.42m高、重量1,530kg、FR車)
・エンジン型式:N43B20A(直4 DOHC 1995cc、最高出力170ps)

今は亡き徳大寺有恒さんがおっしゃるには、「輸入車の定番、ミドルサイズセダンのド真ん中」の車だそうです。

午前10時から翌日16時まで(24時間プラス6時間)の料金に保険料を加え、1万8千円以下で スポーティセダンの運転を楽しむことができました。返却時に満タンにしたプレミアムガソリンは 26リッターなので、走行距離320kmで計算すると、リッター当たり12.3km となります。

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320i は、いまわが家で使っている軽自動車の代わりにはなりません。乗り降りのしやすさ、出先の駐車場での扱いやすさ、維持費など、多くの要素で圧倒的に「軽」が有利です。動力性能だって「軽ターボ」は私にとっては十分すぎるほどです。

でも、背がちょい高めSUVタイプの軽自動車は、微風でさえも感じるほど横風に弱いのです。乗り心地や走行安定性など、長めの距離を運転したときの楽さ・疲れにくさ、そして何より運転の気持ち良さは、ダントツで 12年落ちの 320i に軍配が上がります(乗ってみる前から想像できましたが…)。

それに、320i で6速オートマ(6AT)のダイレクト感…というか気分の良さを知ってしまうと、軽のCVTの感触が気に障り始めました。エンジンの回転が駆動系に伝わるまでにほんの少しの遅れを感じるのです(冬の走り出しでは特に顕著)。以前の4速ATからCVTに乗り換えた当初に気になっていた感触の悪さを、再び思い出してしまいました。CVTは以前よりずいぶん良くなっていて、軽自動車とCVTはとても相性が良いと聞きます。でも、感触の違いって、ありますね。還暦をとっくに過ぎてマニュアル車を選ぶ度胸はありませんが、せめて CVTじゃなく、オートマがいいかな。

E90のフロントまわりの見た目は、私にはいまひとつピンときません。一世代前の E46の方がカッコイイと感じます。横から後ろにかけては、E90でもいいんじゃないですか。好きです。そういう好みは人それぞれですから。

最近のハイブリッド車は寒冷地でも魅力的に映る車種が増えてきました。でも、電気モーターの付いていない昔ながらのエンジン車、それもターボチャージャーなしの素性のいいNAエンジンで、足回りのしっかりしたクルマの気持ち良さを、数十年ぶりに味わいました。タッチパネルなんて、とんでもない! 前方から視線をそらさず、手先・指先の感触だけで操作できるメカニカル・スイッチでなきゃ、という古い人間なのです。

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普段使いとは別に、ドライブを楽しむためだけに持つならこのクルマもありかな、と思わせる魅力を感じた BMW320iE90)。走らせてみると、それぐらい気持ち良かったのです。念のため、同程度の年式・走行距離で検索してみたところ… あらっ! 手ごろな価格でタマ数も多いようです。でも冷静に考えれば、いくら雪の少ない苫小牧とはいえ北海道のほぼ半年は冬道ですから、この最低地上高のFR車はあまり実用的ではありません。BMW にするならせめて四輪駆動の xDrive は必須でしょう。

おっと、いかんいかん。これ以上検索しちゃ いかん。2台目を持つ甲斐性なんてないんだから…。


(おわり)


富内駅


※ 写真はすべて、2023年5月の北海道で、やぶ悟空撮影

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はじめから見るには、こちら。

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そして2か月後、ふたたび。


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