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クマ、怖い~
子供のころ、「ムゥ 月 ヒィ ヒィ、チョチョンが チョン」と唱えれば ゴロがいいぞ、と 難しい漢字の覚え方を自分であみ出した(つもりの)「熊」。
北海道では ヒグマの生息数が増えているそうで、ここ数年はヒグマによる人や農作物への被害も 増え続けています。
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こんな写真を撮っていた朝、本州ナンバーのミニバンの傍らで 椅子にくつろいでいた方に声をかけられました。
「この辺りはクマ出ますか?」
水もトイレもない、空港の作業道路上で車中泊をしている様子に少し戸惑いましたが、滑走路の南側ではヒグマ目撃のニュースを見聞きしますよ、と伝えておきました。
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ここは、その「滑走路の南側」。進入コース下なので、たまに撮影にも来ます。季節のいいときはヤブを漕いで森の奥まで入ったりも していました。でも、ここ数年は車から離れないようにしています。
だって、ヒグマの目撃情報がこんなにも あるんですから。
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千歳市の2024年度ヒグマ出没情報「ひぐまっぷ」の図から、新千歳空港/千歳飛行場の周辺を切り出しました。赤丸がヒグマの出没地点です。
中ほどを東西に横切る境界線の南側、苫小牧市の 2024年度ヒグマ目撃情報を青丸で書き加え、両市とも8月分に日付を入れました。
8月だけで7件。こんなに出没していたとは! 少し前には高速道路上でさえ 目撃されています。
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実は私もここ数年で2回、ヒグマと遭遇しています。さすがに写真を撮る余裕はなかったので、孫に知らせた手書きの状況説明から。
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4年前の乙部町。山奥の 縁桂 まで行こうと駐車場へと上って行ったとき、車の直前に親子3頭のヒグマがいたのです。かなり近かった! すぐに立ち去ってくれたけど、怖くてしばらくは車から降りられなかったな。
昨年の夏は八雲町。見晴らしを求めて山の上の鉄塔を目指しました。道ばたにはクマ注意の看板があったよ。車を降りて歩き始めたとき、野原にいたヒグマと目が合いました! ヤツが全速力で向かってきたら、車の中に避難できるかどうかの瀬戸際…という距離感! お互いそれ以上の接近を望まず、別れました。
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ヒグマの怖さは、人間を襲うことがあるから。喰われることだってあるし。道東の村に生まれ、ヒグマに襲られた家畜の死骸を何度も見て、恐ろしさを聞かされながら育ちました。部落にはヒグマと遭遇して大けがをした人もいます。そんな原野に入植した祖父母が、自分の子供(私の叔父)に「熊男」と名付けたほどです。
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こんな記事や テレビ・ラジオの熊ニュースを、毎日のように…と言っても大げさじゃないほど、かなり頻繁に見聞きしている気がします。
子供のころ、親や先生に教えられたヒグマ対策のひとつに、
いつも音を出して歩き、先にヒグマに気付かせる
というのがありました。ヒグマは人を恐れるので、人がいることに先に気付けば離れて行く、という説明でした。
今でも この基本は変わらないと思いますが、人を恐れない「アーバンベア」が増えている現状では、ヒグマが先に気付いても 逃げるどころか 人を襲う可能性が以前より高まっていると感じます。歩いていて背後から襲われたり、農作業中にいきなり襲われて命を落としている人もいるんですから。
もし、ヒグマと出会ってしまったら、
目をそらさず、急いで逃げたりしない
そっと荷物を置き、後ずさりで少しづつ離れる
子供のころ、そんなことも言われました。逃げるものを追う習性があって足が速いし木登りも上手だから逃げ切れるものではない、注意を逸らせるために荷物を置くのがよい…と。
そして勇猛果敢な男たちは、やむを得ず争うことになったら眼を狙え、などと半ば本気で子供に教えていましたが…。
朝夕が特に危険だから、暗くなる前に家に帰ること
とはいえ、今では晴れた日中にも数多く出没しているし、子グマを守るためなら軽トラにだって向かってくる気性ですからね。
数万円もする熊よけスプレーを持参しても、決して安心はできません。接近戦でしか使えない武器なので、ホルダーから取り出す前に 敵の鋭い爪の一撃を受けてしまうことでしょう。
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健康維持にと歩数を増やしていた里山歩きは、ヒグマに襲われたらしいエゾシカの骨や身体の一部を見つけてからは自粛し、街中歩きに変更しています。新千歳空港で撮る飛行機も、山に分け入るような撮影ポイントは、もう諦めました。
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※ 写真はすべて、やぶ悟空撮影(絵も)