読書 「森のきのこ」小林路子 (著) 岩崎書店 不思議を知るきっかけ
1 この本について
きのこの絵の第一人者、小林さんの絵本です。子供だけでなく、私のようなキノコのマニアも楽しめます。
小林さんはエッセイも書かれていて、手に入るものは、だいたい、見ました(読みました)。アングル、光、被写深度などにより、写真は見た目と同じように記録できないのに対して、小林さんは、茸と周辺の環境をじっくり観察し、そこにある姿を捉えて描くことで、写真以上に生きている感のある茸を紙面に生みだしています。
2 本書との出会い
登山、鳥、蝶、多摩川などの投稿を多くしていますが、これらと変わらないか、それ以上にキノコのマニアで、たくさんの本を持っています。キノコ採りも大好きで、秋はほとんど茸は買わず、採った物を食べています。
茸の本を読み漁っていた時に、この本に出会いました。ずいぶん前ですが、「小林路子の菌類画 きのこ・イロ・イロ」が、家から近い武蔵野市の吉祥寺美術館で開催されたので、原画をみました。
3 不思議を知るきっかけ
植物と違い、想像できないいろいろな場所に現れ、形が面白い。くわえて、猛毒なんて恐ろしいものがある。茸は不思議な存在です。大人より子供が不思議に敏感で、一緒に茸採りにでかけると、小学生は、真剣に探して、名前を覚えようとします。そんな子供達を見て、この本を何人かにプレゼントしました。
ただどの子も、だいたい中学生ぐらいになると、自分の楽しいことがでてきて、茸のことなど忘れてしまいます。そもそも、親と(その友達と)一緒に茸採りになど来なくなります。
私もそんな感じで育ったので、わかります、しばらく忘れていいのです。不思議を知ろうとした体験が心の片隅に残っていれば、大人になって、何かの役に立つはずです。
毎年晩秋に山仲間の三世代が集まり茸採りを楽しみます。
私の役割は、茸の種別の判定補助です。撮っ/採っているのは天然のエノキです。
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