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読書「危険生物ハンドブック 陸編」NPO法人武蔵野自然塾編 文一総合出版 病院沙汰にならない程度の体験が重要

1 本書
文一総合出版(ここでは以下、文一)のハンディ図鑑の一つです。虫、茸、爬虫類、哺乳類と生物の分野でなく、日本のフィールドで出会う危険なものを、まとめてあります。似たコンセプトの本は、アウトドア系でありますが、私が知る限り、この種の本では、これが一番、科学的な分かりやすい説明があり、写真が見やすいです。

2 この本との出会い
文一の本との出会いは、イモムシ図鑑でした。蝶と蛾のイモムシだけを扱う超マニアックな図鑑で、あまりにも先例のない企画に驚いて購入しました。保有している数冊、どれも、フィールドに持ち出さず、山登り、散歩などで気になったものを思い出して自宅で見ています。

3 病院沙汰にならない程度に体験しておくべき  
自然の美しい面だけでなく、危険な面、きれいごとで済まない面を大怪我もしくは病気にならない程度の体験で知っておくことが大切です。特に、子供達にとっては。この本は、このような考えを後押ししてくれます。
クマなど危険な生き物の被害があると、マスコミがセンセーショナルに取り上げます。出会うことは、特別でなく、事故になるのが特別なのですが、都会で暮らしている普通の人には、状況が正しく伝わっていません。憧れの田舎暮らし、かっこいい、綺麗な話しが中心ですが、実態は夏の間は、虫との闘いの日々であること、都会に住んでいると理解が難しいでしょう。

以下、私の体験です。病院に行ったのは、ダニの一回。怖かったけど、なんとか冷静に対処できたのは、二三年に一回ぐらいは会うツキノワグマです。

毒キノコ:
知識があれば、誤食は避けられる。
毒ヘビ:
会う確率が高くなく、怖い思いをしたことがない。
沖縄に行ったことがないので、ハブのことは知ら
ない。
ブヨ、アブ、カ:
発生する場所と季節が決まっているので、行くな
らば、防虫ネットなどで対策。
ヒル:
気持ち悪いだけ、発生する場所が限られてるので、
行くなら対策。
ダニ:
避けるのが難しい。生命を脅かす菌を保有している
場合があるので、食われたら病院へ行くべき。
クマ:
避けるのが難しい。普通は襲ってこないので、冷静
に対処。最近、対策スプレーが買えるのでこれ持
つのもいいかも。私の対策は鈴。
スズメバチ:
日本で一番怖い危険生物。都会でも特に秋に注意。
冷静に対処することが重要。専用の薬として、
エピペンがある。専門のサイト参照のこと。

写真1 友人の畑(長野県)を訪問した時の様子
夏は外では防虫ネットが必要
写真2 猛毒のカエンタケ(東京都)
2024年、奥多摩の山の中と調布市の公園で見た
写真3 イヨシロオビアブ(通称メジロ、オロロなど) 秋田県で沢登り中
夏、日本海側の山では全身これにまとわりつかれる
写真4 ツキノワグマ
長野県で山スキー中に遭遇
写真5 本書の表紙(著者撮影)


写真6 本棚の文一の図鑑コーナー

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