読書 「物づくりは未来を拓く」 田島隆雄(著) 幻冬舎MC 技術系クラブ活動の価値
1 この本について
幻冬舎が宣伝/広報本を扱うMCシリーズの一冊で、工学院大学が企画した本書、宣伝半分、物語半分です。工学院大学がソーラーカーレースで有名なのは知っていました。他にも、ロケット、鳥人間コンテストなど、大学がバックアップしているサークル活動が盛んなことを、本書で知りました。
各クラブの学生のインタビュー、学生生活のドキュメントが楽しいです。
大学経営が少子高齢化で大変な状況にあり、生き残りのために統合する国公立大学、閉学の危機に追い込まれている私立大学のニュースを耳にします。大学は、これからは(今でも)、留学生誘致、特徴のある経営・教育がないと、生き残れないでしょう。
工学院大学が継続してきた取り組みは、理系大学として、一つの目指すべき姿です。
2 本書との出会い
理系関係の本を買ったり、探したりしているので、Google?Amazon?が、勝手に、私に本をいろいろ紹介してきます。うざったくて、やめて欲しくて、「そんな宣伝には絶対乗らない」気持ちなのですが、この本はタイトルが気になり、誘惑に負けてポチしてしまいました。
3 技術系クラブ活動の価値
個人的な体験ですが、大学での基礎的で深い科学の学びと、高校時代に、アマチュア無線と電子工作を学んだクラブ活動は、私が企業に勤めてからの研究開発における両輪でした。プログラミングの世界も、同じなのではと思います。本書で紹介されている多くは、大学の研究室でのテーマではなくクラブ活動。クラブと基礎的な学びは、一人前の技術者になるためにどちらも重要です。本書の記述だと、一般の読者が、両者の違いを誤解しないかと?と、少し心配です。
写真は、おじさん(私)の笑われるような物つくり。手作り回転数計測計。光式です。磁気式を同様に試しました。コーヒーミルが家の中にある最適な回転体だったので、ダイニングテーブルで検証しました。遊びでなく、マジでやってます。
クラブ活動の経験がなければ、こんなことしないで、基板を外注し、回転系も、どこかの会社から購入していたでしょう。それでは、お金と時間がかかります。