まちしごとファクトリー2020 #01 大学法人化は間違っていたのか。これまでのやり方を反省する
はじめに
私がかかわっている「まちしごとファクトリー2020」の紹介です。大学のイベントにありがちなのですが、、、いつも、集客に困っています。
単なる集客のお願いをメールやFBで出しても意味がないなと思い、これまでの自分たちの活動を振り返りつつ、本年度のまちしごとファクトリーの企画を考え情報発信してゆこうと思い、記事にすることとしました
(お詫び:思いのまま書いていたら大学の法人化批判みたいになってしまいました。まちしごとファクトリーに中味に関しては次回書きます。)
キックオフセミナー 2020年7月4日(土) 13:30-15:30
★まちしごとファクトリー2020 キックオフセミナー(オンライン開催)
日 時:2020年7月4日(土) 13:30?15:30
場 所:Zoom によるオンライン開催
参加費:無料
定 員:先着90名程度
申込〆:6月28日(日曜日) ※先着順で定員に達し次第締め切ります
ゲスト:千葉大輔 氏(QUAREAL代表)
杉井ひとみ 氏(ペット介護ステーションジュエル代表)
太田恵理子 氏(合同会社ハビリテ代表社員)
酒井貴弘 氏(アイ・エス・フーズ徳島株式会社代表取締役
ZOOMによるオンライン開催で参加費無料ですので、徳島県外の方でも気楽に参加可能です。ご興味があれば、以下よりご登録ください。
まちしごとファクトリー2015-2017
コロナ時代に突入しまして、従来は対面で行っていた「まちしごとファクトリー」ですが、本年度は遠隔で行うこととしました。まちしごとファクトリーは、徳島大学、徳島新聞社、徳島県信用保証協会が連携して、地域に根差したビジネスや担い手を応援するセミナーです。2015年から始まっています。
私は色々と事情がありまして、2018年からかかわっています。2015年からの活動は以下のwebをご参照ください。初期段階は、徳島県各地にラボを作って、そこを拠点に徳島の「まちしごと」の発展を目指したのですが、、、、、
有料セミナーから、授業との連携へ 2018-2019
初年度の2015年は志高く、有料セミナーを開催しています、、、、が、いろいろと事情があり、現在のセミナーは無料となっています。加えて、大学のセンター事業、集客に困っているにも関わらず、授業とは独立して行われることが多いので、2018年以降、私が参加してからは、授業との連携(共催)を行うようにしています。
大学院の授業や学部の授業との相互乗り入れをしています。今回紹介するオープニングセミナーはそうではないのですが、私が担当している「まちしごと実践講座」や後期に行われる「まちしごと実践塾」「ビジネスモデル特論」は、教養教育、学部、大学院の授業に重ねて行っています。徳島大学の雰囲気を知りたい方にお勧めです。
https://www.machishigoto.com/history
競争的資金と大学本体の「授業」とのトレードオフ関係
人が集まらないなら、無理にまちしごとファクトリーなどの授業以外のことをせずに、普通に「授業」だけをすればいいのでは、、、、、、、、、。
なぜ、私はこのような運営をしているのかというといいますと、大学の法人化とも関連があります。
祖父が有馬さんとは俳句仲間であったので、批判したくはないのですが、、、、いまさら言われても。
「授業」を教えられない人が雇われる
文部科学省的には大学への予算は減っていないということになるのですが、法人化以降増えた競争資金で回ってくる資金の多くは大学「本体」の「授業」とは関係のない新規「事業」(授業ではない)であることが多いので、「授業」をすることができない人材を雇ってゆきます。加えて、定員削減で教員の新規採用は基本ストップ。退職者の補充はないので、どんどん「授業」を教えられる人が減ってゆきます。
「大教室」がないので、大人数を教えられない
国立大学の教員数が私立に比べて多いとの理屈は分かりますが、私立大学のような大教室がないので、一度に教えられる人数が限られています。ちなみに、現状の徳島大学総合科学部は、最大収容の部屋が200人ぐらいなので、コロナ状況で定員の半分までしか対面授業をしてはいけないので、最大でも100名までの授業しかできません。気合の入った私立は、今までも、一つの教室で教員に講義を行いそれをビデオで他の部屋に配信して何百人もの学生を教えているそうですが、、、、そういったことするはずないので。。。。。
甘く考えていると負のスパイラルに突入:人件費1%削減なら、単位数も1%削減を
加えて、卒業に必要な「単位数」は変わりません(正確にはちゃんと単数を減らして対応している大学や学部もありますが、うちは現状維持の模様)。国立大学は一つの授業の定員が少なく、その分、多様な科目を用意しています。で、科目には色がついていて、「必修」とそうでないものがあります。必修担当以外の先生が辞めるのは構いませんが、必修担当の先生が辞められると相当ピンチです。。。。あと、当たり前ですが、大学設置基準というのがありまして、ある授業を担当するにはそれなりの業績があると認められないと、文部科学省からお金が出る学部や大学院の新設などができないので、適当な人に教えさせていると、結局は、定期的に回ってくる学部の改組などで地獄をみることに、、、、、設置審に落ちて、他学部からの恐ろしい叱責、、、学長からも評価が下がり、、、定員をどんどん大学本部に持ってゆかれ学部の自治の範囲が減少し、、、、、負のスパイラスに突入します。
先にあるのは大学の統合
ですので、毎年1%教員の人件費を削減するなら、単位も1%削減してくれないと割が合わないわけですが、あたりまえですが、これまでの仕組みを守ろうとするので、、、、よく分からない感じで、答えのない戦いを繰り広げていて、、、、多分、疲れさせて、周辺大学と統合して、(結果的に)人材を補給するという大人の作戦を文部科学省(財務省?)は構想しているのだと思います。
小さな抵抗ではありますが、、、
ということで、小さな抵抗ではありますが、、、、、、持続可能な地域づくりのセミナーするのであれば、自分たちの大学の持続可能性をきちんとしましょうということで、授業と連動したセミナーを開催しています。加えて、本年度は、遠隔でやることで、既存の授業ではできなかった、より多様な方との触れ合う機会を提供できるのはいいことだなと思っています。
コロナ時代のまちづくりを目指し、自分たちも新しいセミナーの形を実践してゆきたいと思っています。今後行おうとしているセミナーの内容については、次回かきます。 それでは、また。