「映画」が教えてくれたいろんな生き方
子供の事から人並みに映画は観ていたけれど、特別「映画好き」というほどでも無かったし、映画はたくさんある趣味や遊びのうちの1つでした。
短大を卒業して、20歳。20歳で自分の人生を決められるわけでもなく、とにかく気のむくまま、好きなことをただただしていた頃。
とあるキッカケで『ジョゼと虎と魚たち』を観て、今まで感じたことが無かった何とも言えない気持ちになり、そこからどんどん邦画にのめり込んでいくようになりました。
今思えば、まだまだ世の中を知らなかった頃、いろんな生き方や人生の在り方、そしてそれを知ることの豊かさを教えてくれたのが「映画」だったのかもしれません。
それからは、気になる映画が公開したら映画館へ観に行ったり、休みの日にはレンタルショップで気になる監督の作品や魅力を感じた役者の出演作品を、旧作・新作片っ端からごっそり借りて観まくる日々。
たぶんその時代に、監督や役者の名前を覚えたし、20歳そこそこの人生では知る事が出来なかった感情や考え、生き方を見ることができたのかも・・・と、振り返って思い返してみた今、そう感じています。
(1日で8作品とか観てました。。笑)
でも、その頃はまだ「映画」に関わりたい、「映画」の仕事がしたいという気持ちは全然無く、仕事をしたり、ライブに行ったり、イベントを開催したり、ものづくりをしながら、ただただ友人たちと楽しくショートムービーを作ったり、映画を観てあれこれ語ったりしていただけでした。
その後、動き始めたのは初めて試写会に行った時だったと思います。
当選して友人と行った、宮﨑あおいさん、高良健吾さん、桐谷健太さん、サンボマスターの近藤洋一さん、三木孝浩監督、そしてサプライズでアジカンメンバーが登壇した映画『ソラニン』の試写会。
とにかくこの時の会場の盛り上がりや一体感、そこに集結した想いを感じ、映画が1本作られて、完成するってすごく尊いことなんだな、と感動したことをすごく覚えています。
試写会後、帰りの電車の中で『ソラニン』について検索していて見付けたのが配給・宣伝していた会社、当時「アスミック・エース エンタテイメント(現:アスミック・エース)」のHPに載っていたこの言葉でした。
(プリントアウトして、今もファイルに綴じてあります。笑)
この言葉に痺れて、私は映画に近付いて行くようになったのでした。
そしてここから、映画に近付いても近付いても全然追いつけない人生がはじまったのでした。
(まだまだ追いつけない)