スマホを機種変しただけなのに
昨今の IT業界の変化の速度は、もはや高齢者の域に入っている私には到底ついて行けるような生やさしいものではない。
そんな理解力の乏しいじいさん婆さん達は放っておいて・・って、日本人の何割が高齢者だと思っているのであろう。
例えばスマートフォン。
まだまだ十二分に使える機種をサポートの対象外と切って捨て、次々に新しいものを押しつけるような今のやり方は少々おかしいと思うのは私だけだろうか。
やむなく新しいものに変更したところで、きっと新しい機能の半分どころか3分の1も使いこなせない。ほんとに勿体ないと思う。
そうは思っていても妻のスマホはすでに立派なサポート対象外。ビンテージ製品だのオブソリート製品だの・・なんか、ちょっとカッコいい名前が付いているが、要は完全に見放されつつある機種なのである。
まことに悔しいが、先日、業界からの理不尽な圧力に屈して妻のスマホの機種変更に出かけた。
近くのショップに行ってこの機種と替えて下さいとお願いしたら、ものの15分、長くても30分程度で終わるだろうと思っていたらこれが大間違い。
この機種で別のキャリアに乗り換えたら2年間は本体価格がタダみたいな・・半年間だけ契約して、その後に格安スマホのプランに乗り換えたら月々の支払いがもっと少なく・・今契約して頂いたらキャンペーンで電気製品3万円のサービスが・・今月中にプランの切り替えを行わないと負担が高く・・光回線も切り替えるとさらにお得に・・そのためには事業者変更承諾番号を・・器機が届いたら期間中に切り替えないと一時停止される場合が云々・・永遠に続きそうな説明の洪水。
全部日本語のはずなのに、途中から頭が説明を受け付けることを拒否し始めている。
気がつくと3時間余りが経過。
機種変更って、こんなに手間と時間がかかるものだったっけ?
変な宗教の勧誘にひっかかった人の気持ちがちょっとわかった。
まあ、妻のスマホは思い切り古いものゆえに交換は必須だった訳で、特におかしな契約を結ばされた訳ではないのだが、夫婦ともぐったりと疲れての帰宅。
ただ座っていただけなのに・・
それから1日が経過し、新しいスマホを充電しながら妻がひとこと。
「新しいスマホって、電池の減りが半端なく早いの。昨日充電したはずなのに、もう少ししか残ってない」
充電中のケーブルを見てみると、今まで使っていた Type-A の充電器に無理矢理 Type-C のケーブルを押し込んで繋いでいた(よく繋がったな・・)
なんか、妻が愛おしくなった。