見出し画像

コロナが生みだした面白い日常


「この数字、どうなってる?」

シャンティ部長が資料を見ながら声をあげる。


「どの数字でしょうか?」「僕ですか?」

席で仕事をしていた先輩達は立ち上がり反応しながら、部長の方を見る。

その姿はまさにミーアキャットのよう

画像2


「ぼくですか?」「どの数字ですか?」と反応する部下を横に

部長は部屋を出ていく。

どうやら部屋の外にいる人とのやり取りだったようだ。


残された部下は、立ちながら「僕のことかと思った」とお互い笑い合い席に座る。


このやり取りは今回だけではなく、常日頃である。

自分のことかと思い、やっていた仕事の手を止めて席を立ちあがる。こんなことを書くと怒られそうだけど、「ミーアキャットショー」と名前を付けてこっそり楽しむのがマイブームの一つである。


上司が「これってさ~」と声を上げた時点で、その場で立ち上がる。

画像1

そして「どの件ですか?」と声を上げる。そしてすぐさま上司のもとへ駆けつける。

これが1回の時はいいが、2回3回と続くとショーの始まりである。

画像3

「僕ですか?」

画像5

「呼びましたか?」


自分が呼ばれたのかどうか分からなくても反応する。あたり前なのかもしれないが、中途入社の私からすると新鮮な行動で可愛いのと面白いので笑いを堪えるのが大変である。

上司に呼ばれたらすぐに反応するのは当たり前のことかもしれないが、そのスピードの速さが速すぎる。

上司の声が聞こえたら立ち上がる、新種の早押しクイズをしているみたい。笑

画像4

案件を2人が担当している時は、同時に立ち上がり、お互い顔を見合わせる。数秒の間、自分が駆けつけるべきかどうか動きを止める。そして名前が呼ばれた人が走り出す。これも面白い。


向かい合わせになった机の真ん中に置かれたコロナ対策のビニールカーテンのおかげで声が聞こえにくく、目が合ってるのかも分かりにくい時がある。それにマスクをしているので声がこもり分かりづらい。

でも、これは一概にビニールカーテンやマスクだけが問題ではないと個人的には思う。

シャンティ部長も桃色先輩も、楽しくみんなで会話していたと思った次の瞬間には携帯で電話している。話しの続きだと思ったら「えっ電話してたんですか?!」なんてことは日常茶飯事である。

逆に、「えっ今の話しかけてくださってたんですか?独り言だと思いました。」ということもあり、上司の悲しそうな目を見ることもある。笑

だから私達部下は上司に寂しい思いをさせないために、上司の声という音にいつでも反応できるよう、そしていつでも立ち上がれるような姿勢で仕事をする必要がある。


そう、ミーアキャットのように姿勢よく

画像6

私はコロナになり、大変だと思うことはもちろんあるけど、どうせ状況が変わらないのであれば楽しみ方を変えるだけと思っている。

コロナだからこそ、見ることのできたミーアキャットショーをもう少し楽しもうと思う。