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レースログ/九十九里トライアスロン

2019年9月22日。

レース当日、日帰り出場のため4時台に起床。雨の予報を心配していたけど、台風が近づいて来ていることも影響してか、九十九里は正午まで曇りの予報。ひょっとしたら降られる前にゴール出来るかも?とニヤニヤ。

■前日のパッキング前。こんなに荷物ある。

今回は、前の日から泊まり込むのでは無く、当日朝に両国駅からB.B.Baseという自転車を積める電車(名前の由来は房総・バイシクル・ベースっていうことらしい)を利用することにした。早朝から両国駅まで10キロ超を自走するか最後まで悩んだけど、雨予報に腹をくくり、結局最寄駅から両国駅までは輪行することに。前の晩にセットしておいた輪行袋を抱えて、がら空きのJRでいざ両国駅へ。BBBase発車の前に待合場所にてバイクを組み立てる。想像していたより割と広くって、自走してきている人よりもむしろ輪行してきている人の方が多いようなイメージ。

■車内の様子。

※ここでブレーキのリリースレバーを閉じるのを忘れる。(乗車してしばらくたってからハッと思い出してよかった。気が引き締まった瞬間。)

この電車、レースのあるときにだけ運行するものだが、座席付近に解体せず自転車を据え置くことが出来て、両国までの自走を前提とすればバイクセッティングの手間が一つ減るためレース当日朝の移動でもストレス無く準備できる良いサービスと感じた。
更に、中央あたりの車両は椅子など設置せず、中央にテレビ画面を置き、集まって話ができる設計になっている。そこで移動時間を利用して、参加者は出席マストの競技説明会が開催でき、これは効率的!と1人で感動。

発車後しばらくして、コンビニで買っておいた朝食(おにぎり2個とゆでたまご)をもぐもぐ。そうこうしてるうちに津田沼あたりで競技説明会実施のアナウンス。今年はミドル800人、ODに1000人も参加とのこと。お祭りだなこれは。今年からドラフティングかなり厳しく取りますとの説明。トランジションとスイム会場がすこし距離あることもあり、09:00-09:30予定の試泳は難しいかもしれませんと言われ不安になる。考えてきた手順通りに準備すれば試泳には十分間に合うと思っていたけど、移動距離を見誤ってたかも?

電車は6:30頃に両国駅を出たあと、一駅も停車せずそのまま8時前には上総一ノ宮駅のホームへと滑り込む。駅ホームや駅前のタクシープールでは早速気持ちの良い声援で歓迎を受ける。そうそうこの感じ。もちろん当たり前と思っちゃいけないけど、開催地のおもてなし精神を粋に感じ、レースに気持ちが入る。

町役場前の特設テントでゼッケンを受け取り、バイクとヘルメットにシール貼付。レース出場が1回目と2回目では、準備ひとつ取っても随分と心の余裕が違う。今回は腕のナンバーシートが無く、すこし寂しい気もする。

ここから会場までは5キロちょっと。曇り空の中を、ゆっくり自走していきます。
この日はリリースレバーの件しかり、朝からなんだかソワソワしていたが、九十九里はサーフィンで一時期よく来ていて土地勘があるためか、会場までのバイクで心が落ち着いてきた。

トランジション会場に着き、すぐにバイクチェックイン。ちょうどミドル選手たちがトランジションに差し掛かっており、MCも居て賑やかな様子。
荷物をバラして補給食やらゼッケンベルトやらを準備。日焼け止めとワセリンを塗ってウエアに着替える。今日の会場は、トランジションとフィニッシュ地点が離れており、ここで預けた手荷物はゴール地点まで運搬され、ゴールしたところで回収出来るとはじめて知る。これはありがたい。ケータイなど含めて残りの荷物をリュックごと全て預けて、ものの15分程度にてサクッと準備完了。

ウエット、ゴーグルと配布されたばかりのスイムキャップを手に、いざスイム会場へ。確かに500m以上離れてはいたが、それでもスイム会場に着いたのは9時になったばかりで、0930のカットには余裕を持って試泳に入れたほど。水温は文句なしの22度。ただし波の大きさに少し閉口。片道750mの往復コースだが、ちょうど戻りが離岸流の様子。試泳を終えて軽く準備運動しながら、スイム後半まで力を溜めておけるかな?とかボーっと考えていると、あっというまに開会式がはじまって、そのまま10時の最初のウエーブスタートに。ぼくは10:05の第2ウエーブだ。

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10:05いざ定刻通りにレーススタート。

まずはスイム。ウエーブの前の方に位置してしまったためか、入水早々からひどいバトルに巻き込まれる。上から乗られ、前からはゴーグルを蹴られ、後ろから馬場チョップ(?)されたり、果てには脚や肩をぐいっと掴まれこれは故意では、と疑ったほど。いちいち相手にしてもしょうがない(というか現実的に出来ない)ので、身体にダメージがないことを確認しつつ、心の平静を保ち、自分のペースを作っていく。徐々に集団がバラけて落ち着いてきたーと思いきや、前の方の集団に引っかかり、それ以上前に出られない。岸からは見えなかったけど、コース幅がかなり狭い(選手が流されないよう誘導されてる?)ところもありコース取りや位置確認のために何度もヘッドアップ。
腕時計の計測で14分を過ぎたあたりで黄色のブイに到達。と思ったら、そこは折り返しではないただの目印だった。更に少し先にオレンジのブイがあり、折り返し地点はそこ。廻れた頃には16分を超えており、後半はキックを増やしてやや焦りモードに。岸まで200mといったあたりでまたコース幅が狭くなる。追い討ちをかけるような強い潮の流れ。ここからが本当にキツかった!
脚を出来るだけ温存して大きく泳ぐ、なーんて悠長なことを考える余裕はなく、ただガムシャラに前に進む(そうしているつもり…)。岸がぜんぜん近づいてこず、頭の中が焦りに支配されていくーー
焦りの上に疲れもあり、フォームはメチャクチャ。体力のロスも大きく振り返ってみれば対処の仕方が完全に失敗。一度立ち泳ぎで深呼吸するなど落ち着くきっかけを作るべきだったかも。時間にしてスイムのラスト5分強程度、だけど後パートに尾を引くロス。
0:36:14での苦いスイムアップ。

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お次は99T名物?長距離トランジション。絨毯のようなものは引かれているものの、ゆうに500mは続く中にジャリ道もあり足裏が痛む。ウエットの上半身を脱ぎつつ小走りで移動。トランジションにはまだ周りのバイクがかなり残っており、みんな荒波に苦戦しているのか、と遅さを正当化したくなってくる。
着替えやジェル補給など身体は動かしながら、密かな野心として持っていた「今回もサブ・スリー(3時間切り)のタイムで完走できるかも。なんならタイム上がるかも。」という思いを木っ端微塵に粉砕せざるを得ない。もともと諦めの悪い性格だけど、こういう時は練習不足の自業自得を棚に上げ、「台風であれだけ波強かったらしょうがないな〜。一言でトライアスロンって言っても、コースが変わったらレースごとのタイム横比較はできないよな」と(超言い訳がましく)スパッと割り切れた。

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続くバイクパート。スイム後のトランジションの歓声を受けつつスタートしていく。乗車ラインは狭くはないが、混雑するほど前後に人が密集している。狭い脇道を縦一列で走りながら、身体を回転系に慣らしていく。
「ほぼフラットでこんなに走りやすいコースはない!」という経験者レビューが目立つバイクコースだけど、本当にその通りで、舗装で走りやすく湾岸の眺望が良い"九十九里有料道路"をひたすらいく1往復の気持ち良いコース。だけど、これはよくある「終わってみれば」的な感想に過ぎず、自分にとってむしろ覚えておきたいのは、バイク最初の10kmは(超緩やかな)登りが続くということ。海沿いの強い向かい風も相まって、ここで20km/hr超でユルユル走ってしまった結果、帰りの緩やかな下り坂は40km/hr前後で走り抜けたものの、思うようなタイムに纏められなかった。前半もっと上げられなかったことが少し残念。
高速に入ると下道から何度かクラクションが聞かれる。車が減速して運転席から何か声がする。最近話題の煽り運転か?と思ったのは勘違いで、一台や二台じゃない。地元のドライバーの方々が代わる代わる選手にエールを送ってくれている声だと気づくのに少し時間がかかった。
タレている場合じゃない、とぐいぐいペダルに力を込める。バイク5km地点で簡易椅子に座り、絶えず声を送ってくれるおじいさんも居た。
(この方は復路で通りかかる際もいらしたので、1時間半以上声をかけられて居たのかもしれない。)
折り返しの20km地点でエイド。VAAMのドリンクボトルが配られるが、しばらく飲みながら走ったのであろうボトルがコースに散乱していて危ない。踏んだら落車や故障に繋がりそうだ。100m置きくらいでゴミ箱を置くか、あるいはエイド後すぐにしかゴミ箱が設置されていないのであればその旨が周知されてほしかった。
バイクパートはこれ以外の箇所は誘導など含めほんとうに危なげない運用だっただけに、ここが少し気になった。
復路は若干のアップダウンはあるものの、緩やかな下りが続く。往路に苦しんだ風も追い風となって、ガンガン踏み込んでいく。景色さえ楽しむ余裕が出てきた。キモチイーー!!
雨もなんとか降らずに持っている。このまま行けばゴールまで降られないかも。

今回、一つ試みたことがある。バイクに付けた2つのボトルラックにそれぞれ水とポカリとを1本ずつとし、水ボトルは身体にかける用、ポカリは補給用としてみた。思いがけない晴れ間で昼前には気温が上がっていたので、こまめに頭、ウェアの肩と胸に水をかけ、気化熱で発汗を防ぐ。これがかなりうまくワークし、直近の練習で軽い脱水症状が出たのが嘘みたいだった。ただ、途中ボーっとしていてポカリを肩にかけてしまい、最後までずっとネバネバしてしまった。(どうせまたやってしまうけど、次からは気をつけたい)
高速道路を降り、トランジションエリアへと続く道を徐行する。大きな事故なく纏められたけど、これラン走れるかな。前半のブレーキが響き、バイクタイムは1:30:21だった。

トランジションに入ったら既に2時間15分を過ぎており、既に戻ってきたバイクは半分くらいとの印象。靴を履き替え、バイザーだけ付けたらそのまま走りに出る。ランニングスタート出来たタイミングでは既に20分を過ぎていた。

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スイム会場までの赤絨毯を経て、ランニングコースへ出る。バイク後半からいつもあまり抜かれなくなる。ランニングコースは割と先まで見通せる一本道で、どんどん先行する選手をパスしていく。最初の1kmを5分半、次を5分弱で過ぎ、このまま5分弱をキープ出来るかな、という感触。4km地点で折り返し。エイドがありジェルと水を取る。はじめて口にするジェルは取らなくて済むようにここまで補給進めてきたが、ガス欠を意識しすぎてダメ押しと思って取ったエイドのジェルが濃すぎて、速攻で喉が渇いてしまい大失敗。やはり次回からはエイドではドリンクだけに留めておこうと決意新たに。

8km地点までは往路の戻りで平坦。だが、レースが3時間を超えたあたり、最後の2kmでタレてしまった。日照りにあたまがボーっとしてくるのと、喉の渇きだったと思う。最後1kmで砂交じりの道を横から抜いていった選手が目の前で転倒して驚いた。声だけ掛けたが、余力なく手を引いて起こしてあげることは出来なかった。(と思ったら立ち上がって前を走っていったのだけど)

運営の方針と思うのが、最後フィニッシュにかけて100mくらい極端にコース幅を狭くしてあり、ギャラリーに両脇から迎えられながらゴールする形になること。(わざわざゴール300mくらい手前にエイドがあるし、余裕を持ってゴールの瞬間を楽しんでほしい的な意図がみえる。これは選手に優しい。笑)

ということでアットホームで感動的なゴールになるんだけど、この計らいをよく理解して選手はゆとりを持って最後余韻を楽しんで?ゴールしないと、例えば最後の最後になぞのダッシュスパートしている選手がいて、非常に危ないと思った。MCや、トライアスロンクラブなど団体で参加している方の応援に囲まれ、ありがとうございます!と連呼しながらゴール。

終わってみればランは0:50:50、念願の無事故無違反での完走が達成できた。バイクで少し回復したこともあったとはいえ、ランは50分切るところが見えてきた。

トランジションを加味した合計タイムは3:12:26。
誇れるものではないが、実力通りの力は出せたと思う。練習ってやっぱり大事だな。。。

レース後は、焼きハマグリとか焼ソバを堪能し、雨が降る前に都内に帰ってきました。

コースの眺めがよくて開放感あり楽しかったし、イベント要素が強いので今度は友人たちと参加したい大会だなと思いました。

おわり

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