ゴルフボールダイバーの仕事とは?暗闇の中で宝探し
ゴルフ場の池で見失われた「ロストボール」を回収するという、ちょっと変わった仕事をご存知でしょうか?この仕事に従事するのが、全国のゴルフ場を巡って池を掃除するゴルフボールダイバーです。今回は、そんなゴルフボールダイバーのSさんに密着し、その仕事の裏側をご紹介します。
ゴルフボールダイバーの基本
Sさんの仕事は、ゴルフプレイヤーがミスショットで池に落としてしまったゴルフボールを潜水して回収することです。このボールは「ロストボール」と呼ばれ、回収後、ゴルフ場で安く販売されることが多いのです。実際、新品のボールの約3分の1の価格で販売されるため、ゴルファーにとっても経済的です。
驚くべきことに、池から拾い上げられたボールは、多くの場合ダイバーさんのものになるそうです。それをきれいに洗浄して販売することで、大きな利益を生むこともあります。特に、ブランド品や状態の良いボールは高値で取引されることもあるのだとか。まさに「水中の宝探し」と言えます。
ゴルフボールを拾うのは誰でもできる?
一見簡単そうに思えるこの作業ですが、実際には専門の資格と許可が必要です。まず、ゴルフ場からの正式な許可がないと作業はできません。また、池の水中作業は非常に危険であり、プロのダイバーとして潜水士の資格が必須です。
水中は想像以上に濁っていて、視界はほぼ0に近い場合がほとんどです。そのため、Sさんたちはボールを手探りで探します。また、水草に絡まって動けなくなることや、魚がぶつかって酸素マスクがずれるなど、予期せぬトラブルもつきものです。
作業は夕方からスタート
ゴルフ場では日中、プレイヤーがいるため、Sさんの作業はほとんどが閉園後の夕方から始まります。暗闇の中、何も見えない池に潜り、数時間かけてひたすらボールを回収していきます。
1日に2500球も回収!
Sさんは1つの池で、わずか20分で約700球のロストボールを回収しました。最終的には、たった1つの池から2500球を拾い上げました。この中には、ブランド品や状態の良いボールもあり、高値で取引される可能性のある「お宝」が多数含まれていました。
「今日だけで20万円は売り上げられそうですね」とSさんは言います。1日で20万円を稼ぐことができるのは、夢のある仕事と言えるかもしれません。
ゴルフボールダイバーの魅力と挑戦
Sさんの仕事は、まさに「水中の宝探し」とも言えるものであり、リスクを伴いながらも大きな利益を生むことができる、非常にユニークな職業です。資格と許可が必要ですが、その分、やりがいと報酬があるのです。
これからゴルフ場でプレイする際、ふと池を眺めると、そこにあるロストボールが誰かの手で回収され、再びプレイヤーの元に戻ってくることを思い出してみてください。
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