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【化学】なぜ、真空なのに太陽の温かさが伝わるのか
はじめに
がちゃっ、寒っ!あ~今日は、曇りかあ。最高気温もあまり高くならないなあ。
本日は、熱のお話し第二回、太陽と熱とについてです。
本記事は、約2分で読み終わります。
熱とは
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前回のおさらいですが、熱とはなんでしたか?
そう、分子に蓄えられたエネルギ―が移動(対流)したり伝わったり(伝導)して熱を感じたり、温度計を見たりして”高い”とか”低い”とかがわかることですね。
いい方を変えれば、分子(原子)がなければ、熱は感じないということになります。宇宙空間の温度は約- 270℃で、絶対零度付近の温度であることが分かります(実際には、測定場所や測定環境によって変化します)。
温度が極端に低い理由は、分子が極端にない環境、真空だからです。
真空とは
では、真空とは何でしょう?普段我々が目にする真空は、食べ物の長期保存が可能な真空パックだと思いますが、あの真空は広義での真空です。
もともとは、「空気がないこと」を真空としていましたが、完全に”空気”を抜くことは現在の技術では不可能です。日本工業規格(JIS)では、真空を「大気圧より低い圧力の気体で満たされた空間」と定義しています。
ところで、真空パックにいれた食品が長持ちするのは極端に空気に触れる確率が下がり、食品が酸化されにくいためですね。食べ物がいたむ(おいしくなくなる)ことが酸化によるものということは結構面白いですね。
太陽と真空の疑問
熱=分子が関係しているとすれば、ここで一つ疑問が生じます。
なぜ、太陽熱を感じる(温かいと感じる)ことができるのか。宇宙空間という真空を通るにもかかわらず、です。この問いに答える前に、まず太陽とはなにか見ていきましょう。
私たちは太陽中心に回っている
私たちは住んでいるこの地球は太陽系に所属します。
そして、その太陽系は、銀河系のうちの一つに他なりません。
”すききんちかもくどってんかいめい”でおなじみの太陽系ですが、残念ながら、冥王星は太陽系から外されてしまい、一番遠くの惑星は、海王星ということになります。ちなみに、タイミングを計算してでもこの海王星へ行くには、10年程度かかるとのことですので、宇宙の大きさがわかりますね。
ところで、よく勘違いが起きやすい光年という単位ですが、これは時間ではなく、距離の単位。
「光が1年間で進む距離で9兆4600億km(9.46 × 10¹²km)です。」
人を罵倒する際は、
×:お前なんか、意見するのなんて10年いや1光年早いんだよ!
〇:君と僕のレベルを長さで表すならば、1光年というところだろう。光の速度でがんばってくれ。1年後に会おう。
といったところでしょうか。
だいぶ、横道にそれましたが、
太陽とは、太陽系の中心であり、
太陽は全体が高温ガスでできた巨大な球体です。地球のように岩石の核はありません。
重さは地球の33万倍にもなるので、中心部の密度と温度はとても高くなり, 核融合が起こり、莫大なエネルギーが生み出されています。そのエネルギーが表面につたわって、さまざまな太陽の活動になってあらわれているのです。
引用で引っ張ってきているJAXAのページですが、大人でもとても分かりやすいページになっています。
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太陽の熱を感じることができるのか
さて、それでは本題です。
真空中を通ってくる太陽熱はなぜ、宇宙は温めず(-270℃で)、地球だけを選択的に温めることができるのでしょうか。
ヒントは、熱の伝わり方にあります。
太陽光はすべての光が入っていると考えられています。光については別記事を参照してください。
この光の中には、波長の短い紫外線や波長の長い赤外線が含まれています。
赤外線は、物質にあたるとその物質を温めます。そして、熱をもった物質から熱が伝わります(伝導、対流)。
そうです、答えは「輻射」です。
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まとめ
いかがだったでしょうか。
太陽の熱がなぜ、ものを温めるのかわかりましたね。
これは、”赤外線”と書いてある電気ヒーターも同じ仕組みです。ヒーターをつけると、気温が上がっていないのにヒーターが当たっているところは温かいですね。ヒーターには赤外線は含みませんので暖かくてもシミにはならないので安心です。
最後までご愛読ありがとうございました。
余談:沖縄と太陽
内地では、太陽がじりじりと照らす姿を、「ピーカン」や「太陽さんさん」と言ったりしますが、沖縄でも似たことがあります。太陽はティーダ、さんさんはカンカンで「ティーダカンカン」といいます。オバーがよく言います。