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あと9年11ヶ月で死ぬとしても仮装はした

昨日、女性誌の占いページを見たら「9月はちょっと仕事がちょっとうん、独立も考えたら?」て全体運だった。
全くもってその通りの9月だった。
占いは常々適当にしか信じない。
心が弱ってると頼りたくなる。彼氏と別れた時はめっちゃ占い本買った。
ものの占いによれば、私の寿命はあと9年と、もう11ヶ月もない。
へぇ。

9月13日(金)
仮装に参加してくれる友人が現れた。
親子連れで。
金曜は週の疲れがドッと出る。
会社で何があったわけでもないけど、昼休みは泣きたくなった。

9月14日(土)
仮装の衣装、つなぎを見に行く。
男性サイズしかなくて諦める。
仮装対象が「なまなり」なので、手持ちの白い服で済ませるべきかつなぎにするか、ちょっと迷っている。

9月15日(土)
突然親友とカラオケに行く事になってノリノリで行く。
仮装の衣装を作りながらオケっていい、とのことだったので、材料を持って挑む。
カラオケなんて実に5年以上ぶりで、歌うっていいな! て思った。
主に暗い歌を歌った。元気が出た。

9月16日(月)
面接だった。
世間では休日なので、対応してもらえるのがありがたい。

9月17日(火)
血糊を買って帰る。
ダイソーで売ってるというので。
ついでにグルーガンも買って帰る。
帰ってから藁人形を2体作ったら元気になった。
手仕事はひとを元気にするんだな、と思った。
寝る前に試験勉強をする。毎晩する。

9月18日(水)
衣装を手持ちの白い服に決めて、血糊をぶちまける。
ボディ用の血糊だからか、布質もあって、綺麗に筆の形が出てしまう。
なまなりが血被ってたら、そら恨みの対象食いちぎった返り血だろ!
と思うので、血飛沫を作らないといけない。筆の形がキレイに出るのは、望ましくない……。
漫画をアナログで描いてた時のスパッタリングの技法が生きる。
BGMに舞台『黑世界』を流す。
作品制作に夢中で母からの電話に気づかず。「金曜なら電話できるんで」と連絡しとく。

まだ途中

9月19日(木)
面接だった。
開始5分もしないで落選を確信した。
職場では、上司の上司と面談があった。
何かが吹っ切れた。
グルーガンで、カラオケルームで作った衣装「ツノ」をカチューシャにくっつける。
読書会の課題『破戒』島崎藤村を読み終える。

9月20日(金)
一週間分の疲れが出た。
母に電話できそうもないし衣装制作も進められそうにない。
「ごめん電話できん」て母に連絡したら「あんたが金曜ゆうたんやんけ」て返ってくる。「別に私は電話したいわけじゃないが、確かに日時指定したのは私だ」ということで「なんか用があったんです?」て電話した。
特段用はなかったという。だと思った。電話を切った。勉強して寝た。
疲れた。身も世もなく疲れた。

9月21日(土)
仮装コン当日。
結果だけいうと審査員特別賞をいただいた。
歌い手さんにオリジナルソングを歌っていただいた。
一緒に行った親友、友人は祝ってくれた。
私は何も感じなかった。
そういう自分を、空疎で薄っぺらく思う。
コンテスト中すでに、ここで受賞しても何が変わるわけでもないしな、と、こんこんとうろのようなものが沸いていた。
実利にしかものを結びつけられない私の感性は非常にさもしい。
でもそれが自分である、ということに私は肯定がある。
歌い手さんの歌に「あなたが主役だ」というくだりがあって、いやもう私は、自分の人生の脇役でありたいんだ、主役って疲れるから、と思ったことを顔に出さないようにした。
大事なことなので何度でもいうが、歌っていただいたこと、受賞、祝ってもらったこと、親友、友人、全てにありがたく思っている。
同時に私がさもしく、「何も変わらないなら、受賞とか価値ないな」と……いや、書いてて本当貧しい感性だなおい。

最終系

9月22日(日)
読書会。
好きな本を語り合う読書会は参加経験がある。
課題本がある読書会は初めて参加する。
主催の方がずっと「心理的安全性のある会議」のファシリテータみたいに、「そうだね!」「いいね!」と相槌を打っていて、これが社会人よな!! かっこよ!
とすごく勉強になった。
帰りに読書会で勧められていた『戦場のコックたち』を借りた。著者の深緑さんには、実は以前挫折してるんだが、勧めてらした方の紹介が良くて、とても読んでみたくなって。
あと『キャッチ=22』がすごく好きなので、海外が舞台なら戦争小説は意外と楽しめるかも知れない、という期待があって。

9月23日(月)
一日引きこもって勉強していた。
勉強は音がある方が捗ることが判明した。
今判明してもな。試験まであと7日ないからな。
BGMに舞台演劇を流した。
『ライチ光クラブ』では残酷劇の行動動機が占いで「あっ」てなった。

9月24日(火)
面接が先方の都合でとんだ。
アンダー・ザ・ドーム読みたかったからいいけども。
職場では産業医に「寝ろ」て言われた。その通りだね……。

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