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今日の夢

ゴールデンタイムに寝付けなく、朝日が昇ってもどうしても目が覚めない。薄い空の中で一度目覚めてしまうと、夢占いのサイトを調べて、もう一度眠る。よく夢を思い出せないこともあるけれど、開いたままのページをみると、そんなこともあったと記憶が蘇る。

今日の舞台は電車の中だ。短い夢だった。車窓からの景色はあまり見えなかった。少し開けた森か、海か、光がさしていたのかすらわからない。
空いている席は無く、等間隔に並んで立っている乗客のひとりが私だ。ドアと座席端とで構成される小さな角に、体を委ねている。

銀色の鉄だけを挟んで隣にある座席に、女の子が座っている。隣に居るのは、母親だろうか。女の子は、身体に似合わない少し大きなスマホを操作している。母親は、微笑ましそうに覗き込みながら、なにやら話している。
一瞬見えたスマホの画面が、最近リリースされたアプリゲームだった。私も教えてもらって事前にインストール予約をしていた熱の入っているゲームだ。

思わず、話しかけてしまった。最近は、自分から不意にアクションを起こすことも減っていて、人間観察も前に比べて怠っているのに、気付いたらイヤホンを外して口が動いていた。きっと今日、初めて会う人と多く話しながら仕事をしたからだ。


「あの、私もそのゲームやってます。良かったら、フレンド交換しませんか?」
女の子は、日本語が少ししか通じなかった。母親は、母国語と思われる言葉で、女の子に話しかける。私はなぜかその母国語が少し理解でき、拙い言語で女の子に話しかける。女の子は、笑顔になり、いいよ、とフレンドIDを教えてくれた。

いろんな人との出逢いが広がることを意味している、今の環境を変化させたい、現実から逃れたいという心理が強くなっている、色んなことに積極的なチャレンジを、とサイトに書いてあった。

一昨日は、休息を求めているという言葉だったのに。



現実を受けて、夢で潜在的に感情が描かれ、それをわたしは昔から栄養としている。

明日はどんな夢が見られるのだろうか。完全に熟睡して、すっきり起きられるのが一番いいのだろうが、浅い眠りが含まれるのも悪くない。ときもある。

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